05月15日のサババーン

最終日。宿を八時に出る。
三日目は30km強歩くので、時間が足りないのだ。お昼休みもたっぷり取らず、何か食べながら歩くとか、そういう感じにしようと言いながら宿を出た。

二日目の15時を過ぎると、足の裏が痛くなってきていた。こういう体の反応は、一晩寝たらリセットされるのだが、この日はお昼前に足の裏が痛くなる症状が出た。反応が出る時間が早すぎる−まぁ疲労が蓄積するとはそういうことか。

午前中に福井県に入る。
ここからは若狭街道。熊川宿を通り抜ける際、鯖寿司を食べてすぐに出る。とにかく歩かねば。
国道367から303に入り、続いてR27に入る。

ここまで来ると、もはや足の痛みに耐えながら、ただただゴールを求めるばかり。
終わってしまうのかという思いと、速く終わってくれという思いの葛藤。

予定より少しペースが上がっていたのか、15時に目標・JR小浜駅に到着!

出るときは鯖街道口のオブジェがあったが、ゴールにはないのか?と駅前を探すも見あたらず。
観光案内所に訊くと、この先の商店街の中にあるそうな。ここから徒歩5分・・・ということだが、その5分がつらいのですよ。

足を引きずりながら、商店街の中にはいると、ありました「鯖街道資料館」。
さらにその先に、地面に埋め込まれた「鯖街道起点」の印。これこそ本当のゴールだ!
こうして80kmの道のりを、全員歩ききったのである。

さて、その後。
京都まで帰るのは、バスで近江今津まで出て湖西線が速い&安いそうな。
そこでバスが出るまで、ちょっと休憩ということで、やってるお店(うどん屋しかなかった)に入ってビールを飲む。ご厚意で名物「へしこ」も出してくれたり、「こりゃうまい、ご飯が欲しいなぁ」というとご飯も出してくれたり、と至れり尽くせりでした。へしこ、うまかったので土産に買って帰った。

バスが来たので乗り込む。
バスのルートは、強歩いてきたところを逆送するのである。
数時間かけて歩いた道のりを、半時間ほどでビューンと帰ってしまう。文明の無惨さ。
窓から見える景色が全部歩いたことのあるところ、という気持ちも悪くはないけどね。

17時に小浜を出て、20時前には日常に帰り着いたのでした。