天恵

 朝からお弁当を作り、すっかり出勤するつもりだったが、台風が来ている。

 今日行く大学の教務既定を調べる。
 「7時までに暴風警報が解除されていたら、通常通り。10時までに解除されていたら、昼から。10時でも解除されていなかったら前日休講」
 とある。「解除されていたら」という書き方が妙だな、と思ったが(7時の段階で警報が発令されていたら午前中はない、が正しいのでは)、ともかく一限はつぶれたらしい。昼頃に近畿に上陸するのだから、昼からの授業もなさそうだ。

 結局読み通りで、今日は一日休みになりました。

 まさに天の恵み。本来なら一日自分の研究ができないところが、ぽっかり空いたのである。というわけで、珍しく「遊んでしまえ」とならずに机に向かっておりました。

 日本語で書いた論文を英訳中。ひとつの文章を書くのにずいぶん時間がかかる。
 PC画面に、Word、Space ALCのページ、Exciteのページ、日英翻訳ソフト、英日翻訳ソフト、日本語原稿、英語原稿の画面を開く。
 まず日本語原稿を日英翻訳ソフトとExciteを使って英訳してみる。使えそうなら使うし、ダメなら自分で英作する。英作するときはALCで英単語を探し、Wordでスペルチェック。書き上がったものを英日翻訳ソフトとExciteを使って訳してみる。なんだか文意が通りにくいな、と思えば書き直す。元の日本語が英語的表現になっていないこともあるので、その時は日本語も書き直す。
 最後に英語の原稿をHTML化してネットに上げる。Exciteのページ翻訳で、全体を訳させて確認する。

 ネットに依存した英語化。辞書をひかなくなった。
 これも10年前は想像もしなかった方法という意味で、21世紀的論文作成法ですね。

 5時間かかって、最初のセクションの、2/5ぐらいまでしか進まなかった(全体の2/15ぐらいか)。
 画面を食い入るように眺めるので、肩のこりが激しく、途中で頭が痛くなってくる始末。

 思った以上に時間がかかる。前の論文はそんなこと無かったのだが、今回はおそらく数学的に高度な専門用語・専門表現が入ってくるので、機械翻訳では追いつかないところが多いからだろうか、等と自己分析。
 書き上がったら、英語添削の外注を(私費で(泣))やろうと思うのだが、書き手の意図が数学の素人にわかるだろうか、かなり疑問。

 肩凝りは食欲を減衰させる。運動をしていないのに、いつもと同じ分量の弁当を食べたから、というのもあるが。
 買ってきたピップエレキバンに期待。