刺激がない

 一日一度は表に出ないと、息が詰まりそうだ。

 ここ数日、家の中にいる時間が圧倒的に長い。在宅研究日が続いている。
 なにをしてるかというと、博士論文の口頭審査のための資料作りだ。査読の先生のコメントに返事ができるように、資料を揃えたり、発表用のプレゼンテーションを準備したり。

 しかし、これらは既に昨年書き上げた論文を要約・要素抽出する作業で、新たな生産をしているわけではない。
 そう思うと、どんどん飽きてくる。自分の主張を何度も繰り返すのだから。

 そう思えば、週に三回は非常勤として出かけつつ、ひたすら生産をして多日々のほうが、よっぽど充実していた。
 今のように、時間をたっぷり使って、要約しなさいというのはどうも性に合わない。
 むしろ、何の準備もなく一発勝負でやりたいぐらいだ。

 ままならぬものである。

 一日家にいると、寝るのも、食べるのも、飲むのも飽きてきたので、先ほど妻と深夜の散歩。
 ツタヤでビデオを借りてきた。一週間レンタルだから、ときどき刺激を注入しながら、作業を進めるとしよう。