耐久レース

 今日は一時から学部ゼミ生の卒論発表会。

 直接指導した学生は少ないが、それでもまぁ遠縁の後輩、結果だけでもどうなったのか大変興味があったので、参列してみた。
 13時スタートと聞いていたが、13時になっても全然メンバーが足りていない。どうしたのだろう?と思ったら、みんなぽつぽつと遅刻してきた。これには先生もずいぶんお怒りで、それが理由で落第させられても文句は言えないんじゃぜ?と訓告を。

 内容は玉石混合。

 発表会のあと、院生からコメントを言うシーンがあるのだが、私は「今年は玉石混合やね」と、毎年言っていた。理由のひとつは、本当に出来・不出来のレベルが様々だからだ。一生懸命やったもの、ただ単位のため、卒業のためにこなしただけのもの。様々である。私見では、卒業論文とは四年間の集大成であって、2単位ではあるが他の科目のレポートとは質的に全く異なるもの、と考えている。それを「通ればいいや」といったへたくそな麻雀の捨て牌のようなものを出されては、こちらもガックリくるというものだ。
 もうひとつの理由。それは何あろう、私が言われたからである。正確には私たちか。私が卒論を書き、その発表会での指導教授のコメントが玉石混合だね、だった。そのとき、恐ろしくて自分が玉なのか石なのか、聞けなかった。玉でありたいとは思っていたが、どう見ても自分より優れたヤツが数人いたし・・・あぁ、恐ろしいゼミだった。
 ともかく、思うところのある学生には、自分を見直すきっかけになるいい言葉ではないか、と思うのである。

 しかし、今年はこの台詞を使えなかった。末席に座っていたので、コメントを求められても最後だろうと思っていたのである。先生が冒頭で辛口のコメントをし、まぁ全体的な課題などを列記して終わるのかな?と思っていたので、最後なら誉めてあげよう、と誉め言葉ばかり頭の中で繰っていたのである。そしたら先生が「じゃあ、年功序列で」と。私からコメントをすることになったのである(はや、私も院生最年長ですよ。正確には院生ですらない)。

 こりゃあガツンと言わねばならぬな?と思ったものの、急遽方向転換できるわけもなく、ちゃんとやってないヤツには嫌味に聞こえる台詞、を言う程度で終わってしまった。

 さて、卒論発表会が終わったのが18時前。当然予定をはるかにオーバーしていた。
 実はその後、大学院生のゼミがあるのだが、研究発表をしたり、聞いたりする余力がみんなになく(教員、院生、共にぐったり)、事務的な連絡だけで終わってしまった。
 私も帰宅して、採点の続きを始めるも、途中で力尽きる。集中力が持たなくなったのだ。
 昨日ゆっくり寝て体力を蓄えたつもりではあったが・・・持久戦は疲れるものである。

 追伸 今日はびっくりするぐらい寒かった。西宮が寒かった。京都は意外と寒くなかった。