親ほど厳しい商売はない

娘は元気に育っている。心なしか、少しワガママに。
好き、嫌い、というようになった。これを言うには、快・不快を外界の情報と結びつけ、しかもある程度記憶しておかねばならぬ。それができるようになったようである。だからこそ、帰宅すると嬉しそうにオッカエリーと言ってくれるのだが。

ともかく、いろんな言葉を話すのだが、イヤ!を無理に通したり、自分の欲求が通らなかったらもの、自分、他人を叩いたりする。机をバーンと叩いたり、自分のおつむを(両手で)テン!と叩いたり、人の手をバシンと叩いたり。

車で出かけた帰り。チャイルドシートに座って、というとイヤー!!!と言ってカラダをのけぞらせる。高速道路を走るので、乗ってもらわないと困る。仕方がないので、声を荒げて無理やり座らせた。15分ほどギャーギャー泣いてたけど、「いかんともしがたいことがある、というのをわかってもらわねば」と心を鬼にして車を走らせた。多少、スピードは上がったが。

帰宅して。イタズラをして怒られて、机をバン!と叩いた。「叩くなと言ったでしょう。ゴメンナサイは」と妻が諭している。例によって目をそらす娘。こちらを向くので、父としても「アカン」という顔。テレビを消すなどして、おこっている雰囲気。もう、なんとしても「ゴメンナサイ」をいわさねばならぬ。

泣こうがわめこうが、「ゴメンナサイを言え」の一点張りで対処。誤魔化そうとし続けるので、謝るまで口をきかぬ!と告げて別室へ。
しばらくして、部屋をのぞきに来たが、「ゴメンといったのか。言わぬのか。帰れ!」と厳しく対処。

30分ほど対立状態が続いたが、最終的にはドアを開けて「ゴメンネ」と言ったので許した。

親というのを初めてやっているので、どれほど厳しく出たものかがわからない。まだ意味がわかってないのか、と今までは甘い顔をしていたが、そろそろゴメンナサイとアリガトウは言えるようにならないといかんだろうと思う。最近、この二つの単語を言わないように思うのだ。どうしても言わなければ、アタマを叩くとかほっぺをつねるような罰も与えねばならぬだろうか。・・・加減がわからなくて、ずっと悩んでいた半時間でした。