日本心理学会2015参加記その1

日本心理学会@名古屋に来ています。

前日21日に名古屋入り。夕方着いたのだけど,夜までの空いている時間に早速研究打ち合わせ。時間を有効に使えてよかったなあ。

夜は山大関係者が集まっての飲み会。10名ぐらいのつもりが最終的に16名という結構な大所帯。前夜祭のつもりが結構遅くまでたっぷりやりました。馬鹿話も大事な話もいろいろできてよかったよ。

初日は朝からベイズまみれ。ベイズ統計学が仮説検定の世界を変えるか,ということについてT先生が熱く語られ,その熱意や内容に激しく共感するとともに,指定討論者のO先生がいう「正しさで世界は変わらない。格好良さを見せつけると着いてくる人はいる」という指摘もまさにそう!と思う。

このあと計算機科学の話を挟んで,またベイズの話を聞いてきたんだけど,これからはモデラーが必要,という話が先ほどの話と相まって深く納得することしきり。ベイズ統計は自由なモデリングを許すので,今後はデータ生成モデルをイメージできる・記述できることが大事になってくる。これは人によっては,結構難しいことなよね。

従来型の仮説検定モデルは「検定できる形」に仮説を書き換える必要があった。逆に言うと,問いの立て方は決まっていたので型にはめれば誰でもナントカなったのよね。けど,それも自由でいいとなると面白いことを思いつくかどうか,それを表現できるかどうかが鍵になる。さあ,学生に「自由に思いついてごらん」といきなり言ってしまって何ができるか?

ポイントはデータをどれぐらい味わえるか,データの分布からどれだけ考察できるかという教育を徹底できるかどうかにあると思う。記述統計やグラフの書き方なんかは,統計法の授業でもサラリと触れるぐらいだけなんだけど,ここがポイントじゃないかしら。というのも,ベイズ統計の場合は答えが事後分布として得られるわけで,その分布をどう考察するかというところにあるわけだから,「データと事後分布を同じスクリプトで記述できる」(T先生談)のが利点。であれば素データのプロットの時点で考察する技術やアイデアってのを,素データの時点でしっかり読めるようになってないと。となると探索的データプロットのggplot2のようなアプローチが大事になってくるなあ・・・とか思うのですが,いかがでしょう。

余談だけど,古典的な仮説検定の考え方が,心理学教育にもたらす利点というのも一つあると思っている。帰無仮説を棄却する,という根性のねじ曲がった背理法をつかうことは,自分の思い込みを一旦否定する必要がある。確かに不自然だけど,ともすれば自分の思い込みだけで世界が分かった気になってしまう危険性に,くさびを打ち込むという意味合いがあったのよね。自分がこう思っている,そうに違いない,と思ってそのまま実験して,気に入らない結果が出ても認めない!みたいな話になってしまうともう全然ダメなわけで。もちろんこれは科学リテラシーみたいなところだけど,統計的仮説検定の考え方はそれを一旦止めて,「仮に違うと仮定してごらん」というブレーキをかけていたと思うんだけど。どうでしょう。

ついでに。ベイズと認知発達モデリングの話で,ロボットが概念獲得や言語学習する例を見せてもらったけど,すげえなあ,もうここまで進んでるんだ!ということに超びっくりしました。はい。

 

夕方は自分の発表セッション。いろいろな先生方に話を聞いていただき,あと発表とは違うところで様々な先生方にお会いでき,大変有意義な時間でした。発表終わりには出版社の方に挨拶に行き,ちゃんと自分に鞭を入れてきましたよ。

 

さて,夜は別の研究集会の打ち合わせ。内容は言えませんが,19時スタートで「21時には終わって軽くビールぐらい飲めるだろう」と聞いていたのですが,なぜか会議室レンタル時間ギリギリの23時まで議論が尽きず,ヘロヘロになって終わってから少しビールでも,と入ったお店は入店後数分でラストオーダーという・・・。俺ら真面目すぎるねん,ほんまw

 

ということで,前日と初日でもう学会大会でやるべきことのほとんどをこなしてしまったような気分。今日もスケジュール的には朝から晩までやることが詰まっているけど,明日まで体力持つかなあ・・・

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