Kosugitti's BLOG

アンドロイドは正規分布の夢を見るか

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2012

俺的10大ニュース2013

昨日,ゼミ生と「お歳暮交換会」を実施。クリスマスパーティーのような軟弱なものではなく,英語禁止タイムやお絵描きしりとりなど,なかなかハードな遊びが含まれる宴会だったわけです。

昨夜のそれを持って本年のお仕事はいったんおしまい。まだ研究会や打ち合わせ等の仕事はあるけど,とりあえず大学に出てするそれはおしまいですね。世間様より一足早く仕事納めしました。
既に帰省先からこの記事を書いております。500キロの長旅はしんどかったぜ。

さて,昨日の交換会中,英語禁止タイムを設けたのだけど,そうするとみんな口数を減らすという戦略をとるので,ひとり一人順番に「今年のニューストップスリー(←これで罰金×3)」を話してくというのをやりました。
で,私も恒例の,今年の総括をしておこうと思います。

俺の今年の10大ニュースは,次のようなものではないかと。

  1. 退職記念パーティー実行委員会
  2. 学務厚生部という学部のお仕事を頂きました
  3. 科研費をもらえるようになりました
  4. 北海道学会出張
  5. 出版計画が立ち上がり,実行することに
  6. 娘は大太鼓のセンスがあることが判明,息子は幼稚園に通い始めるし,娘は単語を発するように。
  7. 髪の毛を染めてみたよ
  8. 沖縄学会出張
  9. 膝がアレになっちゃった
  10. ヤマグチ会発足

まずは何と言っても,2月,3月の退職記念パーティー。主に2月の方を担当していて,3月の方はただのお客様だったのでたいしたことはないですけど。30年近く一所で勤めると,こういう人生を歩むのだなあというの色々勉強させてもらいました。自分が退職する頃はどうなっているんだろう,ってやっぱり考えてしまいます。このような会を開くこと自体,一般的ではない時代になっているだろうと思います。やりたがっているわけじゃないよw

次はやっぱりお仕事のことで,毎週火曜日に会議があるような学務厚生部というところの末席に加えていただきました。任期は二年間。学生との対応はもちろん,大学の中でどのように議事が進んでいくんか,仕組みがわかったり情報が入ったりするのを体験。喜びよりも正直ストレスの方が多いお仕事。このお仕事しているからって,給料が上がるわけでなし。まあ社会勉強だと思ってやっているけど,どうしても自分のポリシーとぶつかる時もあります.やれやれ,頑張ります。

3つ目は,科研費がもらえたこと。自分が代表責任者の。若手Bです。分担ではあちこちからもらっていたんだけど,自分が代表になって好き勝手できるお金があることはやはり良いことだと。責任も感じるし,認めてもらえたやりがいも感じるし。

北海道学会出張は,学生三人を連れての遠征で,面子が良かって楽しかったというのもあるし,夜の学会活動もしっかりやったので大変楽しうございました。いつも研究室でやり取りしているのと違う側面を見て色々思うこともあるし,研究室運営の方法について,私自身さぐりさぐりですが,やってみて勉強になった。もちろん彼ら自身も何か,学会当日だけでなくその前後の研究室運営の仕方について,学んでいってくれたらなあと思うわけです。

出版計画については,降ってわいたような話で,最初は後輩の後方支援かと思ったら,いつの間にやら旗ふり役になっていた。まあ面白い話なので,喜んでリソース裂きますけど。来年はしかし,大変なことになりそうです・・・。

後はプライベートなことですね。子どもたちの成長を色々感じられた年でした。もちろん末っ子も大きくなってます。長男と末っ子は同時七五三だったし。まあまだまだガキンチョですけど,可愛いものです。来年もこの調子で可愛く育ってくれれば。長女は音楽会で,これはもう驚くぐらい完璧に,一定のリズムを刻んでました。大太鼓をやる?というのでなんでそんな係なんだと正直思いましたが,パーカッションのセンスがあるんだなあ・・・。

髪の毛を染めてみた,というのもおもしろ出来事ではあったかな。二回ほど金髪に。今は少し明るめの色なんですけど。外見で遊ぶというのは,自分が楽しいのではなくて,周りが驚くのが面白いんだね。特に髪の毛の色なんて,自分の視界には入ってこないところの変化ですから,自分としてはいつも通りの世界が見えているだけなんです。今年何人かに,「ああみえてKosugittiは普通だ」という言われ方をしましたが,もし金髪にしていなかったら普通に見えて普通なわけで,そんなことになるぐらいなら外見で出オチのボケをいれておくことは大事なんじゃないか,と思っています。

あと,学生の卒業旅行で準備運動無しに階段の駆け上がりをしたら,旅行から帰ってきた二日後に膝がぐにゃぐにゃに。軽い肉離れを起こしていたようで,治療に行ったら股関節の固さを指摘されました。十年ほど前に台湾で足つぼマッサージをしたときに,股関節が悪いねと言われたときは何のこっちゃと思いましたが,いよいよ症例になって出てきてしまったようです。今後この股間との付き合い方を考えねばなあ。

一ヶ月に一回,山口市内(山口駅前付近)で飲み会をする,ヤマグチ会というのも発足。そもそもは友人と妻とで出かける感じだったのですが,最近はなぜか恋人同伴の会になっております。出かけるときはベビーシッターを頼んで出るのだけど,そういうやり方もできるのだなというのをやってみて,学んだり。来年も三月までは続けたいなと(四月から友人が異動するので面子が・・・)。

学生指導で悩んだり,学生指導で悩んだり,学生のことで悩んだり,オープンに書けないことが例によって色々あった一年ではあったけど,なんだか徐々に大人になっていってるな,という気がします。情報が集まる,人間関係について多角的に考えることができるようになる,立場的に物を言わなければならない状況が生まれるなど。他人に求められる役割とそれに応えること,それに個人的経験や価値観をどうすり合わせていくか,という「出来事」として語れない「経験」がたくさんあるわけで。ふむぅ。

ま,歳を取るのも悪くないなと思います。

こういうのが脂がのってくるというのだろうか。

このままの関数で行くはずがなく,体力が落ちてきているように,社会的にも学生とのつきあい方も変わっていくはずです。大学内での立場も変わるし,研究者業界の中でも若手でやってられなくなってくる。どうやって最適化していくか,どうやってフィナーレを迎えるか,そういうことも考えながら,とりあえず来年あたりは,相対的にまだ若手なんだから一生懸命お仕事していこうぜ!をテーマにやっていくことになりそうです。

今年の目標だった,愚痴は言わずに意見を言う人間になる,というやつは,後半についてはある程度できたかもしれない。意識してたから。でも相変わらず,お腹がすいたらイライラするし,お酒を飲んで学生相手に愚痴っぽくなります。これは直しておかないと。
子どもを叱りつけたくはないんだけど,いらっとしているとつい声を張り上げてしまうしなあ。それで妻がビビっているのが分かると,心中では申し訳なく思ったり悲しくなったりするのですが,人間ができてないので….今後のテーマであります。

さあ,来年はどんな一年になりますやら。
皆さんも良いお年をお迎えください。



お詫びと訂正とやったね

ちょっと体調が悪くてですね。仕事を早退して昼寝していたのです。

夕方,子どもたちの足音でが覚めて,何気なくTLを眺めていたら,このツイートを発見。

おお,俺の昨日のエントリーについての言及だ,ということで,読みましたよ。んで,間違いに気づきました。いやお恥ずかしい。
それでやり直したらうまく行ったもんだから,Rpubsのコードのほうを訂正してアップしておきます。
間違えた方のリンク(http://rpubs.com/kosugitti/3274)も残しておきますね。どういうエラーで,どう直したのか。自戒の意味も含めて。訂正前の情報を読まれた方,お詫びして訂正いたしますので,ご勘弁ください。

いやー,Rのせいにするんじゃなくて,ちゃんとエラーとかRからの返しをよく読まないといけないね。
Rはすごいというか,俺が浅はかというか。
まあなんにせよ,うまくいくようになったので嬉しいです。
ご指摘ありがとうございました。>>@langstat氏

追伸)2012/12/19付でRstudioがアップデートしてました。mirtパッケージもです。今回の訂正は,R2.15.2,Rstudio0.97.247,mirt0.4.2環境下で作っています。

追伸)mirtパッケージのconfmirt.model()関数で,カンマが含まれている複数行のモデルを書いていて,knitrするとエラーが生じるのは回避できませんでした。ので,Rpubsの方には載ってません。ご容赦ください。



社会調査士のためのこれからの因子分析

R Advent Calendarに参加しちゃったので,なんか考えないと行かんなあ,ということで今までやってきたことをぐるりと振り返ると,やっぱり心理学的調査の業界で生きてきたので,調査データの因子分析というのが(俺の中の)王道なわけです。なので,思うところを書いてみます。
枕が長くなりますので,Rを使ったお話だけ分かればいいやという人は,こちらのサイト(Rpubsコード)に飛んでください。

さて。

私が学生だった15年ほど前は,まだ大学でもメインフレームにTSSで接続するような時代で,調査実習もSPSS/PCをつかうという頃。一回の因子分析に20分かかったので,因子数の決定にも慎重に,ドキドキしながらやったものです。

そういう「ちょっと古い」時代をしっている人間は,データは5〜7件法でとって,それを因子分析するときは主因子解で,Varimax回転するというのが王道だと習いました。斜交回転や最尤法といった技は,97-98年頃,SPSSのバージョンが8?9?にあがった頃にオプションとしてついたのであって,それまでは理論はあるけど計算機がついてこないという時代だったのです。

大学を卒業する頃には最尤法,promax回転できまり!という時代が来たわけだけど,「データは5件法で」というあたりは特に問題視されることもなくスルーされていました。統計学者に言わせると,7件法でギリギリ,9か11件法ぐらいでないと間隔尺度水準と見なすことができないとなることは知られていたんだけど,「だってしょうがないじゃない」という感じで普通に因子分析をしておったわけです。間隔尺度水準がアヤシイとされる3,4件法になるんなら,もういっそ数量化三類(=双対尺度法。名義尺度水準の分析法ですな)にしなさいと言われたり。

ところが10年ほど前から,この「似非間隔尺度水準,実質は順序尺度水準じゃないか」というデータに対して,統計業界から項目反応理論(IRT) を使えばいいじゃない,という話が出てきた。IRTの中でも段階反応モデル(GRM)は,反応が段階でとれるものに対するモデルであり,順序尺度水準のままで分析できるときたもんだ。しかもGRMは数学的にはカテゴリカル因子分析と同じ,すなわち因子分析の姿を変えただけのものであり,ポイントは普通の因子分析を始める時につかう積率相関係数のかわりに,ポリコリック相関係数を使えばいいだけ,という。まあ理解もしやすいわけですね。

じゃあそのポリコリック相関係数が算出できるソフトは,といえば,やはりR。IRTを扱う専門ソフトはBILOG-MGとかあったし,GRM(PCM)を扱うソフトはParscaleというのがあったんだけど,海外ソフトを輸入して買うという,お金がないとやってられないじだいだったわけです。
Rもまだまだヨチヨチ歩きのころで,周りに十分なテキストや解説サイトがなかったので,私も敷居が高く感じていました。

お金がないから仕方がない,とRに手を出したのが,私とRとのそもそもの出会いでもあったわけで。
さて,Rのパッケージltmにpolycor関数が入っている!これで勝つる!と思われたけど,ひとつ問題が。それは,IRTはテスト理論を背景にしていることから,基本的に一因子モデルなんですね。これは困る。心理屋さんは基本的に多因子モデルが好きなんです。もちろん,単純構造を目指すという原則があるから,因子数がわかれば因子ごとにIRT(GRM)をやって因子得点の算出に向かえばいいんだけど,やはり多因子でないとねえ・・・。

ところがどっこい。最近,mirtパッケージがこの問題を解決してくれたのです。なんと因子間相関までみとめて頂ける!モデルも結構自由に書ける!
いやー,Rの発展,展開は最近目覚ましいものがありますね。これで今のところ,変に新しいソフトを買ってその使い方を習熟して,という苦労することなく(Parscaleをdisっているわけではない。パー助はパー助で可愛かったんです。),いつものRスクリプトでやりたいことが全部できるようになっちゃった。

ということで,話が長くなりましたが,これからの因子分析は
1.5件法ぐらいであれば,ポリコリック相関係数をもとに並行分析等で因子数を決定し,
2.多次元段階反応モデルwith最尤推定&プロマックス回転で尺度水準,抽出法,回転法もばっちり!
という方向性に進んでいくと思われます。

「5件法をまんま主因子法varimax回転」が許されるのは小学生までだよねー!

という時代が来るかどうか分かりませんが・・・ウヒヒ。

さあでは,実際にRでやってみましょう。以下ではコードと出力の一部を書いていきますが,結果を伴うRpubsの方にもリンクを貼っておきます。

それでは4件法の順序尺度水準で得られたデータを因子分析する例についてお話します。
従来通りの因子分析の方法,段階反応モデルを使った方法,多次元IRTを使う方法,の三段階にわけて比較検討しながら進めてまいります。

今回は次のパッケージをご用意ください。

[crayon-5bcac83745d96176450314/]

サンプルデータはltmパッケージにあるScienceデータを使います。4件法で7つの項目があります。

[crayon-5bcac83745daf039552475/]

従来はこうした4件法であっても,(無理矢理)間隔尺度水準とみなして分析していたわけです。
すなわち,相関係数の出し方がピアソンの積率相関係数で,それに基づく因子分析だった。
ちょっとやってみます。まず間隔尺度水準に置き換えます。

[crayon-5bcac83745dba582395007/]

積率相関係数とポリコリック相関係数を比較します。ポリコリック相関係数は,ltmパッケージが読み込むpolycorパッケージにあるhetcor関数で,変数の型にあった適切な相関係数を出してくれる関数。

[crayon-5bcac83745dc3541217413/]

これが結果。ピアソンの積率相関係数。

[crayon-5bcac83745dcc793055217/]

ポリコリック相関係数はこちら。

[crayon-5bcac83745dd7370556212/]

結果をみると,ポリコリック相関係数のほうが数値が大きい。逆に言うと,順序尺度水準の変数を無理矢理間隔尺度水準とみなして積率相関係数を出すことは,不適切なモデル適用によって値が過小評価されちゃうことでもあるわけです。

で,普通の因子分析というのは,連続変数とみなしたデータに対して固有値分解し,因子数を決めたりするわけですね。
因子数の決定には,psychパッケージのfa.parallel関数による並行分析がいいかも。

[crayon-5bcac83745de5421865453/]

まあ結果は変わらないんですけどね。

因子分析も連続変数と見なした古典的方法と,ポリコリック相関係数をつかった方法,両方で見てみましょう。
まずは古典的方法から。

[crayon-5bcac83745df1195302072/]

ポリコリック相関係数を使った方。

[crayon-5bcac83745e01358850330/]

これまた結果は大きく変わらないのですが,後者の方がやや大きい負荷量が算出されている。前者の方がやや「目減り」していたわけです。

後者がカテゴリカル因子分析のやり方ですが,いったんhetcor関数でポリコリック相関係数を算出させるあたりがちょっといやですね。
ということで,ルートとしては,この因子分析の結果を受けてIRT(GRM)ということが考えられます。
最近,psychパッケージにirt.faというポリコリック相関係数から因子分析できる関数が追加されました。
変数は数値型(Factor型ではない)で渡す必要がありますが,次のようにします。

[crayon-5bcac83745e12681517979/]

結果の全体像をみるには,print関数でshort=Fオプションをつけましょう。

[crayon-5bcac83745e22637439428/]

まあ他にも色々できるようですが,まだちょっと関数の挙動が怪しかったりします。

IRT(GRM)をやるには,以前からある専門のltmパッケージ使った方が確実かも。
今回第一因子はTechnology,Environment,Industryからなり,第二因子はFuture,Work,第三因子はBenefit,Comfortからなるわけですから,ltmパッケージのgrm関数を使って,

[crayon-5bcac83745e2d884214315/]

とすることができます。

もっとも,これだと因子間相関がでないですね。IRT(GRM)は基本的に単因子モデルですから。
これを多次元モデルにするのがmirtパッケージのmirt関数です。数値型の変数を渡して,

[crayon-5bcac83745e3a488725814/]

となります(警告が出るのでちょっと推定がうまくいってないかもです)

ちなみにmirt関数は確認的にモデルを書くこともできます。
confmirt.model()関数で3つの因子と対応する項目番号から,次のようにモデルを描くことができます。

[crayon-5bcac83745e48178474220/]

とまあ,このようにかなりカテゴリカルな因子分析ができる環境が整ってきているわけです。
ltmは安定した答えを出してくれますが,psychパッケージやmirtパッケージはまだちょっと不十分かな,とおもうところがなくはありません。
その辺は今後に期待ということで。

余談ですが,もっとちゃんとしたいという人は,M-plusというソフトがありますよ。

補遺)時代背景については,あくまでも私の個人史からのお話ですので,ご容赦ください。ちなみに私は1994年にKUに入学,1998年〜2003年はKGにおりました。



政党と政策のプロット

先日こんなツイートをしましてね.

 

 

 

で,自分で言うときながら,「この3つの論点が独立でない」ってのはどんなイメージになるんだろう,とおもって,分析してみました。

 

分析には,Rと青木先生のサイトhttp://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/R/ とこの選挙総合サイトhttp://go2senkyo.com/blog/archives/6265 を使います。

 

選挙サイトの情報がちょっと古いかもしれない(今日現在で,日本未来の党にかんする情報が載ってなかった)が,一応「消費税」「原発」「TPP」について,賛成,反対,意見保留(条件付き,あるいは分からない)の三段階がある。これをデータにして,双対尺度法で分析,プロットしてみた。

ソースコードはRpubs http://rpubs.com/kosugitti/3022 にアップしました)

結果は次の通り。

f:id:kosugitti:20121203135822p:plain

左下でゴッチャリしているのは,「共産党」「新党大地」「日本新党」が全く同じ(全部反対)なので座標も同じになっちゃう。自民党と公明党もこの3つに関してはほぼ同じなので,右下でかぶってる。

 

ま,意見保留・条件付き,をどう評価するかにも依るんだけど,日本維新の会は結局自民,公明と同じ方向性ということ。そういう意味では,第三極じゃないんだよなw

みんなの党国民新党は,左・右の真ん中あたりを狙ってるのかな。民主党は幸福実現等と同じ方向性にいっちゃったねえ。

これだけみれば,現政権系,右派,左派,という別れ方みたいです。

 

さて,政策の相関関係なんだけど,意見保留・条件付き(△)を無視して,賛成(○),反対(×)だけを結んだ補助線をいれると次のようになる。

f:id:kosugitti:20121203135826p:plain

これを見ると,消費税の賛成・反対と,原発問題はほぼ直交する議論であり,TPPの参加・反対は両者と相関する話(ただし原発問題と相関は高い)なのだなということがわかる。

 

これは12月03日現在の話で,今後二週間の間に態度を変えてくるところも出てくるだろうし,この3つ以外の論点もあるんですけど,ちょっとは投票に際して考えやすくなったかなあ。

 

 

 

 



無題

学生に,「怒ったらいいのに」と言われましたが,怒るのは昔から下手です。

 

怒って言うことを聞かせる,というのは,聞かされる方として嫌だし,権力や暴力を笠に着ているようなので,そんな風になっている自分に気付くと,自己嫌悪します。

 

前向きに立ち向かって乗り越えるのは好きだけど,後ろ向きになって悪い言葉が心の中を渦巻くのが嫌です。知らず知らずのうちに避けていたな,と気付くのが嫌で,それなら逆に一歩踏み込んで怪我した方が気は楽です。

 

 

怒るよりも,自分の見積もりの甘さや計画性のなさに反省点を見つけるほうが先です。

 

 

現実的には,こんなカッコよくできないので,「カッコつけたいんだけどそれができるほど大人じゃないんだよなあ」といって,分かってくれる相手に,チョロチョロっと悪い言葉を飲み屋で吐き出す自分が好きなんだろうけど。

 

 

人に対して怒ることはないですが,システムに対して腹を立てることは日常茶飯事ですw



merge関数を使うときの注意点

Rでデータハンドリングする時,便利なmerge関数。

簡単に言うと,二種類のデータがあったら,キー変数を使って名寄せしてくれるわけです。例えば事前調査,事後調査をして別のファイルに保存していたけど,分析は前後で対応をつけてやりたい。学籍番号か何かでラベルはつけてあるけど,ソートしてマッチングして・・・というのは手作業では大変ですな。それを自動でやってくれるんです,こんなにありがたいことはない。

 

ということで,まさに上のような状態で分析を今から始めようとしていて,データセットA,データセットBそれぞれに200人近いデータが入っていたのです。それを分析するために結合しようとして,

 

total <- merge(dataA,dataB,by=”キー変数”)

 

とするだけでよかった・・・はず。

でも,出来上がったデータセットはなぜか500人近いデータになっていてびっくりw

完全にバラバラなデータであっても,400人にしかならないはずなのに,どこからか100人分わいて出てきている。これはどういうことだろう・・・と,この三日ほどなやんでおりました。

 

が,先ほど色々考えてやっと解決。

 

要は,キー変数に欠損値が複数ある場合,が問題だった。

データセットAのキー変数(例えばID)が,1,4,  3, NA,  NA,とあって,データセットBに同じく1,3,5,NA,NA,NAとあったとします。この場合,両者にある1,3のデータはマージしてほしいんだけど,5は違うので,残すか消すかですね。5を保存するかどうかはオプションで指定します。保存してほしかったら,all=Tというオプションを着けます。

問題は,NAなのです。欠損値なので,このレコードは合わせようがない。もっとも,分析には一部使えるので,マージするだけするか,というところですが,複数のNAがどことマッチするか分からない!

そこでRは,その分を水増しするわけです。

仮にデータセットAのNAを順にNA_a1,NA_a2,データセットBのNAを順にNA_b1,NA_b2,NA_b3とすると,どうやらRは,

NA_a1=NA_b1

NA_a1=NA_b2

NA_a1=NA_b3

NA_a2=NA_b1

NA_a2=NA_b2

NA_a2=NA_b3

と「水増し」してしまうようです。

 

なんだこりゃ,と思われるかもしれないけど,Rの立場から考えると(!)これは合理的な配慮ではあるかな,と。

それが嫌なら,事前にキー変数の欠損値に別の数字を割り付けておくかなんかして,確実にずれるようにすれば問題回避できます。

 

 

やー,とにかくこれで謎が明らかになったぞ。

やれやれ。

 

 追記)@R_Linux先生から素敵なお知らせ。merge関数のincomparables引数にNAを指定すればこの問題を回避できます。使い方は

merge(dataA,dataB,by=”キー変数”,incomparables=NA)

とするだけです。

こんなに簡単な回避方法があったとは。自分は別でかぶらないように着けたID変数をキー変数のNAに代入して回避してましたよ。

 

自らの無能さを晒すために,消さずにおいておきます。

教えてくださりありがとうございました!



本学は学生をバカにしています

先日一年生に伝えました。

 

本学は,諸君をバカにしています,と。

こんな太宰メソッドを使って責任逃れと思われるのも癪なので,俺が馬鹿にしていると言うべきだったかもしれぬ。

 

何の話かというと,学生ポートフォリオの話ですけどね。

 

学生に,学校生活を振り返って,頑張ったことを自由記述で書かせる。学業面と学業以外の面に分けて書かせる!頑張った程度を四件法で評価させる!それを四年間累積させることで,就職活動の足しになるそうです。教員は毎年それを書かせて,指導するんだそうです。

 

たかがA4の紙一枚っぺらで,振り返りをさせて,指導するんだと。そうすると,学生にはコミュニケーション力がつき,就職活動で満足のいく結果が出るんだと。

 

大学から配布せよ,実施せよという命令があったので,やりました。

みんなこれに記入しなさい,といって,記入が終わってから「こんなのに真面目に,それっぽい内容を書いた奴は自分がバカにされたことが分かってないのか」と言いました。

 

このアホな政策を策定した人には,次のように理由をつけていかに無駄であるかは指摘したのです。

 

——————————

学生の自己評価の累積が学習効果を高めるとする根拠が理解できません。

1.1 自己を振り返って気付かない欠点については,この方法でのばすことが出来ません。
1.2 多くの場合,自分の欠点に気付いていないことが最大の欠点です。
1.3 欠点を外部から指摘し,克服を援助・指導するのが教員の仕事であり,これは学生への責任転嫁です。

2.学業以外のことについて教員は専門外ですので,指導できませんし,すべきではありません。
2.1 学生の指導ができるのは,教員の専門性にその根拠がありますが,私は「サークル活動・社会活動等」の専門家ではありません。
2.2 FD研修中に,「コミュニケーション力」「ジェネリックスキル」の育成のためにこのポートフォリを利用するとありましたが,コミュニケーション力とやらの専門家でもありません。
2.3 大学教員が学業面以外のことを指導するのは,学生のプライバシーを侵害し,セクハラ・アカハラ問題が発生する可能性を高めます。

3.自己評価項目が五段階である根拠が理解できません。
3.1 心理尺度の専門家として,この測定対象がこの文言,この五段階で測定できるものではないことを指摘しておきます。
3.2 5の「そう思う」とされた学生にそれ以上の成長が望めないことになりますが,それでよろしいのでしょうか。
3.3 とりあえず5とつける,あるいは4年間かけて徐々に点数を上げて成長したように見せる技術を獲得することをコミュニケーション力というのでしょうか。

中途半端なシステムの実施は,その分の労力を教職員にも学生にも課しますので,無理矢理実施することは大学の価値を貶めます。

このように,どう考えても,教員の才能,職員と学生の時間,資源の無駄ですので,実施しないよう重ねてご提案いたします。

——————————

 

そしたら,「だってやるっていったんだもん,黙って従え馬鹿,やり方はお前次第だろうが(大意)」という返事が返ってきたので,冒頭のような指導の仕方をした次第です。

 

学生には言いました。

だいたい,紙一枚にかけてしまうような青春を送ってくるんじゃねえよ。

自己評価させるということは,自分で自分の欠点を書かせて,「ほらみろ」って言うだけの指導だぞ。指導者の頭が空っぽだからできる技であって,やれって言われたからやって,アホな指導者に突っ込む隙を与えるような奴もそろってどうかしている。

 

だいたい,俺に学問以外のことを指導されたいか?おやおや,君はコミュ力が足りないからちょっと恋愛してきなさい,って指導されたいか?

 

 

これでもピンとこなかったらもう絶望的ですが,そうならないことを信じて。



娘の大太鼓

午前中に,小学校の音楽会が市民館でひらかれた。

しばらく前から練習していたし,指折り数えて待っていたし,学校で書かされたのであろう招待状まで渡されたので,いってきた。

 

娘の担当パートは大太鼓。鉄琴をきぼうしていたのだが,それは別の子にとられたみたい。他にもピアノや木琴,パーカッションパートは色々あるのだが,なぜ大太鼓なんだろうなぁと思っていた。

一応ピアノは習わせてあるんだから,メロディを奏でるぐらいはできるだろうに。

それもまあ,一般的には鍵盤ハーモニカであって,大太鼓という特殊楽器をまかされたのは多少なりとも音楽教育の効果があったのか,と思って見に行った。

 

 

あのですね,親バカなのかもしれませんが,とても上手にやってました。とてもすばらしい。完璧です。奇麗にリズムを刻んでいる。指揮者をしっかり見て,とっても正確なリズム!

 

うちの子,シーケンサーの才能がある!

 

素人の演奏というのはよくあるように,メロディがリズムに合わないのがよくある失敗な訳です。例えば学生バンドとかでも上手く聞かせるのは,リズムとベースがうまいバンド。ギターやボーカルがとてもうまくても,リズムやベースがグダグダだったらきけたもんじゃない。

 

一年生や二年生はまだまだガキンチョなので,とうぜん上物のメロディやリズム(鈴など)は走ってしまうわけです。指揮者が何とかそれをおさえる。ピアノを担当するような上手な子はちゃんとテンポを守れるんだけど,全体として聞いたときにどうしても下手に聞こえてしまう。

 

そういう意味で,今年の二年生の音楽をしっかり支えたのは,娘の大太鼓です。

 

娘の大太鼓です!

 



ゼミの思考実験課題

  • 「眼鏡」が差別される世界を仮定してみよ。そんな世界になるはずがない,と言うならその理由を考えてみよ。それらの理由が,現在ある差別(性差別,人種差別,部落差別等)にどれほど当てはまるか検証してみよ。
  • 恋愛が義務化されている社会を仮定してみよ。例えば,子どもは15歳になれば必ず政府指定のパートナーと交際しなければならない社会である。その社会の長所と短所を考えてみよ。また,その中での「純愛」はどのような形態をとりうるか考えてみよ。

  • 家族の一員が急にスーパーヒーローになってしまったと考えてみよ例えば,兄弟がある日改造されて「鉄腕アトム」になったとする。その家族はどのような振る舞いをするか.例えばどのような保険に入るべきか等,経済的な面,社会的な面,なるべく多くの角度から考察せよ。


  • 一夫二婦制を想定してみよ。

    その世界の長短所として,以下のもの以外に,どのようなものが挙げられるか。

    長所

    ・浮気,それに依る離婚の激減。二人目までは合法だから。
    ・男女比の不釣り合いを原因として,男性がより真剣に女性を口説くことになる。
    ・あえて妻を一人に絞るという新しい純愛の形が誕生する。

    短所
    ・モテない男に女性がこなくなる。



大学人の価値観と一般人の価値観とのズレ

iPS細胞の開発で山中先生がノーベル賞を受賞して,そのニュースのすぐ後で,森口某がiPS細胞を使った応用研究が成功したという読売新聞のニュース。で,これが誤報,事実無根ということで色々ニュースが飛び交っています。

 

森口某のこの研究,学会発表だったようだけど,これについて,ハーバード大学から承認した覚えがないという公式見解をだし,共著論文の共著者が全員「なんで共著者になってんの」というコメントをだして,いよいよどん詰まりみたいです。

 

この問題は,読売新聞が本人の身元確認とか事実確認をせずに報じた事が問題なんだけど,それ以前に大学業界人の考え方と一般人の理解の仕方にズレがあるんだよな。それがマズい気がする。

理解のズレについて,ちょっと想像しながら列記してみる。

<学会発表>

一般人=権威ある人々から構成される世界で,そこで話されることは,その学会構成員全体がお墨付きを与えた事実。

学人=今やっている事の現状報告。速報ニュース的価値があって,真偽のほどは定かではない。学会は誰でも入れるものなので,玉石混合の世界。

<論文>

一般人=入試の「小論文」の延長のイメージ。専門性があるんだろうけど,まあ大学の先生の連載みたいなもんじゃないの。(もちろん査読無しと査読ありの区別なし)。

学人=基本的には同人誌であり,査読されることにより文章内容,書式など一定の質は保証されている。しかし,その価値は読者自身が批判的に読みながら見定めなければならない。もっとも,投稿する側としては査読者とのやり取りが大変なので,査読無し論文よりはハードルが高い。学会発表の数倍苦労するし,数倍価値がある。

<大学の先生>

一般人=大学で教えているひとは皆「教授」で,人格者で,なんだか分からないけど立派ですごく役に立つ研究をしているもの。なんかずっと一所で研究していたら,認められてそこの教授になるんじゃないの。

学人=非常勤,任期付等のステップアップをしながら,終身雇用権(テニュア)を得るもの。移動する事はその人が必要とされている事であり,むしろ望ましいこと。身分は助手,講師,准教授,教授と年齢・環境に応じて変わっていく。国内では旧帝大でテニュアが一番価値が高い。もっとも,ある程度年齢の関数でもあり,年取っているから教授になっているだけということもある。また文系では,大学人はただ社会に適応できない変人である可能性も高い。まったく何の役にも立たないけれども,ひとつの事をずっと考え続けていることが,いつかなにかの役に立つかもしれないから,社会が保護している。

 

 

 

今回は,山中先生が大学教員のなかでは飛び抜けて優秀で,しかも紳士だったので,アレこそ大学教授!というイメージがひろまってしまった。

森口某が人間的に弱いひとだったかもしれないし,共著者との関係性から人間的に問題がある人だったのかもしれない。でも,大学人の平均から考えたら,ああいう人は十分あり得る人物像,そこかしこにいてもおかしくない人なんです。

 

日本社会も,大学のそういう実態をもっと理解してもらって,その上でもっと支援してもらいたい。学問っていうのはそう言う価値のあるものだ,ということが,もっと浸透してもらいたい。そういうリテラシーをもっと広めていきたいと思うのだ。




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