Kosugitti's BLOG

アンドロイドは正規分布の夢を見るか

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2012 / 2月

ゼミ旅行:香川・愛媛・広島と

26日からゼミ旅行。朝7時集合。珍しく誰も遅刻せず。
香川にうどんを食べにいく,とのことで,4時間走って香川県。うどんを食べて,レオマワールドへ。

まぁ出来た当初はよかったんだろうね,という感じの,いい具合にさびれたテーマパークです。見たことのないキャラクターがいて,何か独自の世界観を作っているような作っていないような。
フリーパスなのでとにかく乗りまくろうと,ジェットコースター,観覧車,メリーゴーランドに至るまで乗り倒しました。ジェットコースターは三回乗った。
四年生は二人ともなぜか高いところが駄目なそうで。でもタイプが違う高所恐怖症。
一人はジェットコースターは大好きなんだけど,スカイバイシクルは怖くてたまらんらしい。
もう一人は逆で,遠心力も嫌だけど,スカイバイシクルは一生懸命こいでいたら恐怖を忘れるらしい。
しかし,二人とも観覧車は駄目みたい。
へんなの。

日本一長いエスカレーターというのがあるので,それに乗って山の方に上る。そこにはなぜかブータン展が。寺院などは観光用に作ってあったみたいなんだけど,まぁ不思議な空間でした。異国情緒丸出しで,香川県とは思えない。もちろん良い意味で。ブータンの曼荼羅等を見てから下山。

香川で泊るのかと思ったら,宿の名前が道後温泉と書いてある。ひょっとして,と思ったらまさにその通りで,温泉に行きたいという理由で愛媛に移動することに。宿まで3時間ほどですよ,こちとら夕方からずっとビールを飲みたくて待ってたのに!

まぁなんとかたどり着いて,ホテルの近所の居酒屋で宴会。ちょっと説教的に話しすぎちゃったかなぁと後々反省。

翌日。道後温泉本館にて朝湯を浴びて,今度はしまなみ海道経由で尾道へゴー!
尾道ラーメンを食べたい,といったのを覚えていてくれたようです。
美味しい醤油ラーメンを食べて,尾道のロープウェイに乗り,山の上からだらだら降りながら寺院を見て回る。文学ノコミチも楽しかったです。

こちらの写真は尾道のロープウェイ乗り場で見つけたもの。
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男性が背中を向け,女性がうつむき,別れ話でもしているかのよう。実は普通のトイレアイコンがはがれているだけなんですけどね。なんか面白いから記録した。

後はだーっと走って帰る。二日で840kmの移動だよ。疲れたよー。
楽しかったですけどね!



人文学・社会科学における質的研究と量的研究の連携の可能性#2 に参加・報告してきました

標記の研究会に参加。量的アプローチの側として報告も。
報告内容は「多変量解析は何をしているか」という話で,因子分析の基本モデルとか昨今の統計モデルの広がりについて好き勝手に話す等。
最後に質的アプローチとの違いについて色々発言したんだけど,真意がうまく伝わったか,あるいは参加者に刺激を与えるような話だったかなぁ,と思ったり。

言いたかったのはこういうところ。
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つまり,研究対象はすべて質で,言語化・記号化された研究のソース・データは全て量なのだ,ということ。「全て量」というのは確かに強い(強すぎる)主張かもしれないけど,例えばテキストはもちろん,図でも,音でも,動画でも,マルチメディアの今となっては同じプラットフォーム(ビット演算)で扱えてるじゃない,と思う。もちろん意図を汲み取るとか,現状をちゃんと反映しているかという点については今現在の技術でも至らないことは少なくないが,原理的にはどうなんだ,というのが私の考え。

社会学系の人とお話をすると,どうしても用語や概念が社会学的こだわりが含まれるので(「権力」「階級」など),あぁそういえばうかつにこの単語使えなかったなとか,その単語で攻めてくるかぁとかいった感覚を久しぶりに思い出す。社会学部出身なので,ノスタルジーだね,これは。今でこそ心理学だけの世界にいるようだけど,俺は心理学じゃない教育を結構受けているんだよなぁ。

あと,質的アプローチに原理的限界はないか,という意味で「チェック機構の外在化」の話をしたいんだけど,どうしても教育実践的,一言で言えば「しつけ」の問題になってしまう。これは俺の議論のふっかけかたが下手なんだと思うけど。量的アプローチの人でも,しつけが出来ていない人はたくさんいますよ。むしろ,量的アプローチでしつけがなってない方がタチが悪いと思う。自分自身,いいしつけが出来ているとは思えないけどね(だからこそドレスコードぐらいは遵守しようとしている,みたいな)。
ただ,自分の外から,客観的な事実として楔を打ち込まれることが担保されていなければ,科学としてどうなの,と思うわけです。
さてそうすると,科学とは何なのか,いかなる営みなのか,量的アプローチだって原理的にちゃんとすることは出来ないだろ,という話になるので,うーんそれはそうなんだけどさぁ,という俺の中でも歯切れの悪い感覚がグニュっと渦巻くという・・・。

やっぱりもっと本を読んで,考え尽くしてから議論にむかわないとな。

途中で,じゃあお前のとってる量的データってのはどんなだ,という質問を頂いた。そうそう。質的でも量的でもいいから,お互いの「良い作品」を持ち合ってその良さを分かち合えれば良いよね。わるい例をいっぱい出して(悪例の方が数が多いんだけど),互いの「しつけがなってない」ことをけなし合ってもね。

主催者はそもそも,質的・量的アプローチに対する互いに持ってる誤解みたいなのを解きたい,というところから連携を呼びかけたということなので,そういう意味では悪い方の例示も意味があるんだろうけど。ともかく今後も楽しみな会です。

夜は懇親会。一緒に報告者になった先生が,自分とは全く逆の環境(周りが量的アプローチ好きで,あいつのところに行ったら質的アプローチに汚染されるぞ,的な)にいらっしゃるとのこと。このパラレルワールド感がとても面白かった。そういう世界もあるんだなぁ!でも,日本酒を飲めばみんな同じです:)

追伸)個人的には,この図を書いている時が一番楽しかったw
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もう少しリアルな今週の状況の記録

最終講義参加者170名,祝賀謝恩会参加者150名。これを取り仕切るのは,地方学会をやることと同じようなもんである。学生スタッフ6名,実行委員10数名と,学内教員で作り上げる。
今週一週間はもうこの仕事のことだけ考えよう,研究のことはやめよう,と割り切って月曜日を迎えた。

しかしまぁ,今週は大変だったのである。なにがといって,ワーク・ライフ・バランスが。
長女が学校から持ち帰ったであろうインフルエンザが,家族内で蔓延した。月曜日,末娘が39度の熱を出してインフルエンザ判定。38度の長男もおそらくそうだろう,と二人はタミフルを処方される。
妻は陰性反応だったが,火曜日,水曜日あたりに38度級の熱が出てうなされながら臥せり続ける。
長女は熱が下がっていたので,ただの咳止めだけもらっていたのに,水曜日になってまた熱がぶり返す。
長男,末娘はその頃は熱が下がっていたので,薬は飲んでいるけど家の中で元気に暴れている。

もちろん,私は週末に向けて罹患するわけにいかないので,夜早く寝る,うがいを繰り返すということをしていたが,どうにも喉が痛くなって雰囲気が怪しくなってきたので,耳鼻科へ。のどの炎症と判定されて,炎症を抑える薬を出される。悪寒や体の節々の痛みに「気付かないフリ」をして,空いてる時間を使ってとにかく休むことを心がけたのである。
学生スタッフが準備で毎日深夜まで大学に残っている間に,だw

私は昼ぐらいに大学に行き,学生に指示を出すだけ出して,お買い物とかして帰って家事をしたりゴロゴロしたり。
院生スタッフIが事務能力に長けており,彼がDropboxでファイルの共有をしてくれたので,各自の進捗状況(席次表,名簿,式次第などのファイル)を確認しながら,指示出しながら,家で仕事もしたりして。

まぁでも作業現場にいなかった&家で寝てたということもあって,ほんとに学生スタッフには申し訳ない感じである。

会場であるホテルニュータナカの営業は仕事のできない人で,その人からの連絡にも困らされることが多かった。
そもそも,借り押さえしておいてほしかった部屋が押さえられてなかったあたりから,不穏な空気はあったのだが,当日が近づいてくると問題が厳しいものになってくる。
人数確認などはオンライン&クラウドで行っているのに,営業さんに送ったメールはみられていないようで,「見たら確認の電話をくれ」とフロントに言わなければならない始末。16日の午前中に連絡する,といっているのに,見たという返事が来たのがこちらが督促の電話を出した翌日の夕方。営業マンなら少なくとも12時間に一回ぐらいメールはチェックして,ちゃんと返事しろよな。
しかも,メールの文面も読んでないようで,「なんかケーキが届いて大変でした」とかいってる。届くと書いてあっただろうが。「書いてありましたよね,読みませんでしたか?」と聞いたら「ええ,読みましたよ,もちろん」という返事。絶対嘘やん。
他にも,一ヶ月前に伝えてある演題の確認を,前日の夜8時に電話で「これでよろしかったでしょうか」と聞いてくる,当日の午前中に「すみません,駐車場が確保できませんでした」と言われるなど,考えられへん!事例頻発。
こういうレベルの低い対応でも,山口市内にある一番大きなハコなので,殿様商売をしつづけられるんだよな。これが田舎の辛いところです。

当日。美容院というところに初めていって,初めて毛染めをしました。理想は金髪だったんだけど,一回でなかなかキンキラキンにはならないそうで,かるーい色目になりました。
会場について,いろんな人に外見でいじられる。ま,出落ちですけど。個人的には色よりも,短くなってすっきりしたのが嬉しい。鏡を見るわけではないので,自分の視界はいつも通りなんだけど,みんなの見る目が違うというのはこういうことか,と勉強しているところ。会に参加した学生が同じような髪型で,黒鉛筆・色鉛筆というコンビ名を頂いてしまう。

最終講義が始まり,私は受付で一人待機。あとでDVDで見せてもらうもん。さみしくなんかないもん。でも,時折中から爆笑が聞こえるのが辛かったなw
謝恩会に参加,という予定の人が,時間の都合が付いたのか最終講義にも参加されて,名札がすぐに用意できない等の些細なトラブルも発生しつつ,なんとか問題なく終わらせることが出来た。

謝恩会はプロの司会者(ラジオのパーソナリティーが先生の卒業生!)や宴会好きの人たち(これもゼミの雰囲気かなぁ)が盛り上げ,私もちょっとした余興として壇上に立たせていただきました。
最後の撤収までほぼ予定通り進めてよかった。

最後の最後,撤収の最中に,営業さんが来て「ほんとによい会でした・・・」とうんうん頷きながらやってくる。もちろんお礼をいうし,駐車場の件などもどうやら結果オーライだったみたいだけど,二度とこの会場は使ってやらないぞと固く決意した。

学生スタッフはここで仕事終了。以降は一ゼミ生として参加しようということで,湯田の町に。
二次会会場を一応予約してあったのだけど,60名の予約のところに75名きて,さらにそれ以上に来たい人がいたので急遽別会場をあちこちで手配。トントン,磯くら,ズカズカの三カ所に分かれて,十数名ずつ分かれる。ほんとは5カ所ぐらいに散らばったのだけど,適当にまとめていって,磯くらとズカズカに収斂させていく。この辺の連携の仕方は,卒業生のFちゃんとO君の配慮する能力の賜物だよなぁ。ほんとに周りに才能がある人がいて助かったなぁ,俺じゃあ何にも出来ないもんね。

さて。いくつかの飲屋に人を配置して回って,ふと気付いた。誕生日プレゼントでもらったタイピンがない!どこかで落としたようだ!ぎゃー,と思っていたら,先に帰った卒業生(俺のゼミっ子!)が落ちてましたよ,と持ってきてくれた。感謝感激雨霰。Kさんにはいままでもこれからも頭が上がりません。残念ながら壊れてしまっていたが,これは瞬間接着剤でなおるはず。娘が選んで妻に贈ってもらった思い出の品ですから,なんとしても直すぞ。

とか思いながらメインの二次会会場に戻る。主賓を第二,第三会場に案内。湯田の町を先生と二人で歩く。これもいい思い出だ。第二会場磯くらで一杯飲んで,第三会場ZUKAZUKAへ。ここでテッペンのラストオーダー。メイン会場の人も少し合流したりしたけど,三次会のカラオケに行く等。

もう眠気MAXだったけど,カラオケで三時ぐらいまでは遊んでました。ここで代行を呼んで帰宅。

そんな感じの一週間&当日。
ひとつよくわかったこと。タフマンリポビタンDウコンの力はよく効くな!ドリンク剤のおかげでインフルエンザウイルスにも勝ったし,ウコンのおかげで二日酔いもない。

よく考えたら,昨日はほとんど何も食べてないのです。謝恩会の時は食べるより先にあちこちにお酒をついで回って飲まされ回って,10杯ぐらい一気して(うち一杯はT様に日本酒一気させられたことを覚えている)。サラダを少し食べたかなぁ。二次会は湯田の町をウロウロ巡回していたから,途中でマカロニサラダだけ食べたけど,そのメンバーを第三会場に連れ出すためにすぐに出たし。後は飲んでるばっかりで・・・。75キロ弱でスタートして,今朝は72キロ台でした。わはは。

今日はずっと眠っていたかったけど,一週間あんまりかまってやれなかった子どもたちが寝かしていてくれるはずもなく。ウコン飲んでおいてほんとによかった。

ちなみに,「よし,今から倒れてもいいぞ」と体温計で熱を測ってみたら,35度ぐらい。
・・・体調管理を気にしすぎて,ただぐうたらだっただけか?俺。



生きる

山口大学に33年間おつとめになった大学の先生の,退職記念パーティーが昨日執り行われました。
お昼からホテルニュータナカにて最終講義。170近い卒業生が県内外から参加。
その後少し時間を置いて,祝賀謝恩会。

転職回数が平均1.7回とも言われる大学教員として,ひとところでずっと根を張り続けて教え子を輩出し続けた先生の教育的結果は,たくさんのたくさんの人々が参集した事実が示している。職場として,こういう喜びをもてることはとてもありがたいことだ。あれが人徳というものだ。目に見える形で示されたのだ。

最後のお言葉で,先生は「こんな立派な生前葬をしていただき・・・」と話して笑いを取っておられた。失礼かもしれないが,本当に生前葬だな,と思った。そしてそれが出来ることを,うらやましいと思った。
私はスタッフとして色々やる立場だったけれども,原動力はまぎれもなく,先生の魅力に惹かれてのことだったから。

スタッフとして仕事をしていて,嬉しかったことがある。

ザ・ライト・スタッフ。かつてこのブログでも書いた(ライト・スタッフ – 人のいやがることを進んでする(Part2))けど,パトレイバー,コミックス版(ゆうきまさみ作)の第一話タイトル。明るいスタッフ。軽いスタッフ。正しい資質。

もう7年も前になるのか。素敵な仲間とイベントを作り上げて,無事に終えることが出来たのは。
幸いにして,今度もまた,素敵なスタッフとイベントを作り上げ,無事に終わらせることが出来た。

院生・学生に様々な役割分担,指示を出す係というのは,言い換えれば口ばっかりで手を動かさない人間だ。
一番頑張ったのは,こちらのわがままで理不尽で時間のない中出される指示に,期待以上の答えでもって反応してくれるメンバーであり,今回の会の成功はすべて彼ら彼女らの力による。
そういったメンバーに恵まれ,仕事をすることが出来た喜びは,何物にも代え難い。

社会心理学会大会を運営した時と同じように,ライト・スタッフと仕事ができた人に,環境に,時代に感謝している。

私は何を目標にして生きるか,と問われたら,その答えは20の時に出してしまっている。
研究者として生きる道の幸せに,今回の幸せはカウントされない。
でも,それだからこそ,別の形の幸せを感じさせてくれたことに感謝するのである。



回帰分析入門

回帰分析なんて,多変量解析の入り口さ。そう思っていた時期が僕にもありました。最近いろいろ見直してます。考え直してます。
この本は基礎から発展まで丁寧に書いているので,勉強になります。
特に
1.付録で式の展開を丁寧に証明するところ
2.分析できるRのコードを記載,データもWebで公開されていること
がよく,個人的に気に入ったのは,
3.付録の「ひとやすみ」に書いてある統計エッセイが面白い
というところです。

読み応えがあったのは6章7節「適用上の注意」で回帰分析の特徴を多角的に表現しているところ,7章以降の発展的なモデル(ロジスティック回帰,ポアソン回帰,階層的回帰分析)に言及してあるところかな。
5章が行列に依る解説になっていて,確かに敷居が高く感じられるかもしれないけど,4章までで十分に勉強になるんです。学部生は4章まで,5章以降は大学院生にも,という感じかなぁ。

強いて欠点をあげるとするならば,
1.分析のデータもRの豊富なサンプルデータを使えばよかったのに,
2.Rのコードがべた書きしてあるが,適当なパッケージを使えばもっと簡単に表記できたのではないか,
3.HLMのパッケージはlme4のほうがググったときに出てきやすい,
というところです。
ね,欠点がマニアックすぎて欠点になってない良書でしょうw



階層線形モデル(Hieralical Liner Model)の実例

今度は午後の部,階層線形モデルの話。
ネストされたデータは全部HLMの土俵。反復測定も、個人と集団も。後者の方が得意らしいけど。 ネストされたデータで,HLMを使わないと、サンプルの独立性の検定に違反する。また、平均値が集団の性質を反映していない。後者はカップルデータのようなときに顕著。グループ内の類似性を評価し、それに合わせたモデリングをする。それがHLM,というお話。

ところで,階層回帰分析と階層線形モデリングは,同じ階層という言葉を使っているけど,意味が全然違う。

前者は手続きが順番に行われる,という意味で階層的であり,まず要因A,要因Bを入れ,次に交互作用ABを入れる,という順番でステップを踏む。あくまでも順番であって,あんまり層を積み重ねるという意味じゃないと思う。実際英語としては,Multiple Linear Regression,つまりただ「重回帰分析」と表されるね。重回帰分析は二つ以上の要因がある,という広い意味で使われる。交互作用項を特に【調整変数】と呼んで,センタリング等の適切な処置を経て投入する,というところが特徴。
個人的には「順番にやる回帰分析」「一歩ずつ重回帰」,といった名称にすればよかったんじゃないかと思う。
(実は内心,両者の区別が分からないやつが間違って使い始めたのが定着したのではないかと疑っている)

さて,HLMは本気で階層的。データがレベルを持っている。例えば個人のデータは集団の性質、個人の性質、誤差からなる。場合によっては集団と個人の交互作用も考えることがある。グループ内の類似性が高いことは、集団レベルの情報を多くもっているということ

ここでMLRと混乱させられるもう一つの秘密が。それは,HLMでもステップ1,ステップ2という用語があり得るのです。ほんとはレベル1,レベル2というのが正しい。レベル1は個人のデータ。個人レベルの情報。Within(群内)とも呼ぶ。レベル2は集団のデータ。集団レベルの情報で,Betweenとも。変数がどっちレベルで集まっているか,がしっかり把握できていないと混乱するぜ。HLMはレベル2の変数がレベル1の係数を予測する(回帰のパスが下位レベルの係数にささる)こともでき,それを「交互作用」と呼んじゃうからさらにMLRとの混同がおきやすいよね。要注意。

 

さて,実際にデータを触りながらやった方が分かりやすいかと思うので,Rソースを示し,一歩ずつ解説をしていきます。
サンプルデータは上の記事と同じで,使うデータは清水先生のサイトにあるHLM用サンプルデータをご利用ください。分析資料も同じサイトにあるよ。

RでHLMをするには,lme4というパッケージが必要です。

ソースはこんな感じ。

[crayon-5bcd6a7735a80485676341/]

さて解説。最初の数行は割愛させてください。センタリングの話から。
HLMでもセンタリングをやります。個人レベルの変数に行うセンタリングは,グループごとの平均値で中心化するセンタリングで「グループセンタリング」といいます。集団レベルの変数に行うセンタリングは,全体の平均値を使うやつで「グランドセンタリング」といいます。

それがここ。

[crayon-5bcd6a7735a9a944830808/]

mean関数は平均値を出す関数。na.rmは欠損値を外せというオプション。もう一つ,グループセンタリングはave関数というのがあって,変数Group毎に平均値を出すという便利な関数。

次の行は,集団平均値をデータとして使う場合があるので,そのための細工。

[crayon-5bcd6a7735aa7804585274/]

グループごとに平均を出して,さらにそれをセンタリングしたものを入れています。ave関数がちょっとおかしな形になっているけど,これはデフォルトだとna.rmが入らないから。
ave関数は本来,ave(x,id,FUN)と書いて,データに,群ごとに,ある処理FUNをする,というもの。FUNはデフォルトでmeanなんだけど,このmeanのデフォルトがna.rm=Fなので,それを教えてあげないといけない。つまり,FUNはfunction(x)を使うよ,そしてそれはmean(x,na.rm=T)だよ,という二度手間構造(もっといいやり方があったら教えてエロい人)。

ともかく,これで準備オーケー。
まずは群ごとに,idtを従属変数,talk,perを独立変数とした回帰分析をしてみる(清水先生の分析モデル1)。

[crayon-5bcd6a7735abe348662313/]

関数は,パッケージmlmRevに入っているlmerで,書き方はlmと同じ,チルダの左に従属変数,右に独立変数。独立変数はセンタリングしたtalk_cとper_gを入れる。階層性を表す変数Groupは係数1で関わってきますよ,というのが(1|Group)の意味。

次に,集団平均値を入れたモデル(清水先生資料の分析モデル2)
これはさっきの変数を使うだけだから簡単。

[crayon-5bcd6a7735acb818869184/]

Model.1に比べて,talk_g_mという独立変数が増えただけです。

最後に,ランダム係数モデル(清水先生の分析モデル3)。ここでのランダムは乱数という意味ではなく,無作為でもなく,確率変数(random variables)という意味でのランダムね。

[crayon-5bcd6a7735ad6419995637/]

ここでは,Groupごとにtalk_cの係数が変わってくるよ,ということと,交互作用項talk_c*per_gが増えています。

いずれもHADというエクセルマクロで下準備し,SPSSで処理をするという(資料上の)一連の流れがこれだけで再現できるので,どこにどのような数値が表れているかと確認しながらやってみてください。

級内相関の出し方なんかについては,パッケージを使えば出来るんだけど,それまたちょっと調べてから後日ブログにアップする予定です。

ひとまず。

 

追記(2012/02/14)
清水先生のスライドだと,まず級内相関をだして階層性を入れる意義を検証しようね,という話がありました。
この級内相関,パッケージで簡単にでるかなとおもったけど,色々調べても手計算している例が多い。
清水氏のHADみたいに,まず各変数において級内相関を(アルファ係数までも!)出すようなかんすうがあればいいんですけどね。
ひとまず,手計算のやり方を書いておきます。

[crayon-5bcd6a7735ae2972621302/]

とまぁ,このように,まずグループレベルの変数しか入ってない回帰モデルを作る

[crayon-5bcd6a7735aec093622732/]

と,その結果として集団レベル変数の分散と残差の分散がでるので,集団レベルの分散/(集団レベルの分散+残差の分散)
を手計算してやる

[crayon-5bcd6a7735af7049009517/]

いいってことになります。

以上。



階層重回帰モデルの実例

広島二日目。前日に聞いた「坂の途中で乗り捨てられるスクーター」というサイジョーク(西条ジョーク)の坂はこの辺かな,とかいいながら広島大学に移動。

階層重回帰モデルについて,東大の深谷先生にご講演いただく。話を聞きながら,横でRでどのように実現させるのか,やってみました。以下,参考までにソース。使うデータは清水先生のサイトにあるHLM用サンプルデータをご利用ください。

[crayon-5bcd6a7737d58833919237/]

以下,順に解説。まずここ。

[crayon-5bcd6a7737d6f556015861/]

read.csvcsvファイルを読み込みます。環境によって,どこにサンプルファイルをおいているか分からないので,file.choose()関数にしました。この行を実行してもらうと,ファイル選択ダイアログが開くので,サンプルファイルを指定すると読み込まれます。

モデルは基本的に,idtが従属変数,talk,perが独立変数。Rの書き方に従って,~(チルダ)の左側に従属変数,右側に独立変数を書く。独立変数が複数ある場合は,+でつなげていくという感じ。この変数間関係を回帰分析=線形モデル=linear modelにいれると

[crayon-5bcd6a7737d7c130188140/]

となります。lm関数の結果を,result.lmという入れ物の中にしまいなさい(左向きの矢印を「小なりハイフン(< -)」で表している),と書いて,その入れ物の中身を要約して示せ(summary)という書き方。summaryなしで直接書き出してもいいのだけど,lmの場合は要約した方が情報が増えてグッド。

さて,センタリングがHRMのミソ。独立変数をセンタリングするために,平均値を引きます。それがここ。

[crayon-5bcd6a7737d89741393168/]

平均値を出すのはmean関数。sample_dataの中のtalk変数,をsample$talkで指定しています。いちいちsample_dataって書くのが面倒な人は,attach(sample_data)と書いておけば,以下の実行は全部sample_dataというオブジェクトの中の変数かな,とチェックしてくれます。
mean関数の後ろのオプション(na.rm=T)は欠損値(na)を取り外せ(リムーブ,rm)という意味で,欠損値の取り外し(na.rm)にチェック!(=TRUE)という意味。これを入れていないと,欠損値の含まれる変数の平均値は算出されません。
その計算結果を,sample_dataの中に新しくtalk_cとして入れなさい(< -)という意味です。

で,こうしてセンタリングが終わった変数で,改めて普通の線形回帰をしてみる。

[crayon-5bcd6a7737d94558125867/]

切片は当然違うけど,傾きの係数は同じのままね。
ついでに,情報量を出す関数AIC,BICを入れてみました。後ほどの比較のためです。

最後に,センタリングをふまえての交互作用項(調整項)を入れる。交互作用はかけ算(アスタリスク,*)で表される。

[crayon-5bcd6a7737da0083520947/]

とまぁ,こうすることで交互作用項がはいるという寸法です

下位検定については,Preacherのサイトを使うといいそうです。が,Preacherのサイトを見るとMBESSというパッケージを作っているみたいなので,この辺の使い方が分かったらまた書きます。

ひとまず。

追記)プリちゃんのサイトでひつような,係数の分散共分散行列は,次のようにすれば出せます。

[crayon-5bcd6a7737dac103893266/]

信頼帯とかも書けるので,いいサイトだとは思うのですが,Rのパッケージ上でやれるようにしてほしいもんです。
intr.plot(),intr.plot.2d()とかの関数がそれかな,と思ったけどエラーが出てうまくうごかなーい。



HiRoshima.Rと同世代の飲み会

HiRoshima.R #2に参加。Rの利用者を広めるための勉強会。
今回も入門編からなにから,色々勉強になった。

広島Rは心理系の参加者が多いそうだ。大阪Rは言語系。また女子部もあるとか。東京Rは一番規模が大きく,Webエンジニアが多いとのこと。
まぁ特色があっていいわね。

夜は心理系(特に社会心理系が多かったようだが)の知り合いが集まっての飲み会。
だいたい自分と同じ年代の人が多く,しかも古くからパソコンを取り入れてきた世代。若手の学生も連れて行ってたのだけど,まあ昔の話になると盛り上がります。
昔は14.4kbpsのモデムでつないでいた,という話をしたら,今の学部生はISDNを知っているかどうかギリギリという。もちろんテレホーダイを知らないわけで,我々としてはネットは夜中家族に隠れてやるもの,という認識だからどうしても愚痴っぽくなるw
時折,「カプラー」*1bekkoame*2とかが出てきては爆笑しました。

フロッピーの次がUSBメモリだ,というのも驚いたなぁ。MOやZIP,CD-Rという順番じゃないんだもんなぁ。

次に「次世代ゲーム機」の話。プレステ一択だった彼らと違って,我々はNintendo64,3DO Real, SEGA Saturn,PC-FXPlaystationのどこになるか,というところで盛り上がったわけですよ。俺はサターン派で,それはバーチャファイターをするためだったんだけど,ポリゴンという単語すら通じないかもしれないと思うと隔世の感だよなぁ。

ってな感じで,かなり懐かしく楽しく盛り上がりました。30代と20代という10年も離れていない距離感で,そんなに年寄りがられるとは思ってなかっただろうから,学生たちは嫌だったかもなぁ。でも,俺たちの世代の人間は,情報化という意味ではかなりの変化を青春時代に体験しているんです。だからつなぎとしての,大事な世代なんですよww

*1:注,電話の受話器を取り付けて音信でネットするための機械

*2:注,有名なプロバイダ名



卒論発表会

卒論発表会。今年は八名。

私はやはり、半分は教師なんだと思う。
完全な研究者じゃないんだな。、
教えること、教え子が自分の教えを越えて頑張ること、がとても好きだ。

2人の卒論生。
真面目な子とマイペースな子。
でも2人とも、よく考える子。

どちらも研究テーマが自分のそれと関わるところで、完全に客観的に指導できなかったけど、何より楽しかった。ずっと楽しかった。

だから、今年も、自分のゼミ生が他の四年生と比べて、一番良かった。

夜は追いコン。集合写真を撮るというのに、バスが十分遅れて俺以外のみんなを待たせてしまうという失態。すみません。

なのに、二次会までずーっと飲んで、誰よりも楽しんだ。今日は、教える人と教わる人という垣根を越えて、同じ「心理学徒」として、仲間意識で酒を飲めたから。

俺の独りよがりかもしれないよ。垣根はないとおもっていても、年齢、性別、職階の差は隠せないのかも。でもね、今日ぐらいはそれがなくなったという夢を見させて欲しい。

見させてくれた、全ての人に感謝です。



新作てっちゃんもんだい

昨日の講演会、つかみに「てっちゃんもんだい」を出したんだけど、ソコソコ受けた。
ありがたいことに、今の時期は新作がどんどん出てくる。今回はこちら。

て「てっちゃんもんだいよ。お父さんが、セブンイレブンに行きました。誰が行ったでしょう?1.正解になる、2.正解にならない」

親「ええ?wwww 1が正解かなあ」

て「間違い。」

親「ええ?!」




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