Kosugitti's BLOG

アンドロイドは正規分布の夢を見るか

この画面は、簡易表示です

2013 / 9月

RとMatlabとOctaveと精度

とある論文をもとにして,Rで計算できるようにコードを書いているんだけど,ちゃんと書けたかどうか自信がないw

ので,恥ずかしながら著者の先生に連絡して,検算してもらえないかお願いしてみたところ,快く引き受けてくださったが,何より元のプログラムがFortranで書かれているようで,現在の環境下では動かないとのこと。で,ありがたいことに,現在お使いのMatlabでコードを書いてみましょう,とお願いしてお返事をいただいたのが八月。ありがたいことに,こちらがお渡ししたサンプルコードにくわえてMatlabのコードも送ってくださったのです。

 

ところが,自分の計算結果と検算する間もなく学会シーズンが始まってしまった。半月ほどあいたが,今やっと時間が取れたので検算してみた。

 

案の定,しょうもないミスがあり(行と列を逆にしてた),それを修正するとだいたい合うんだけど,ちょっとやっぱり違うところが出てくる。

それがまあ奇妙なもので,行列は同じ,固有値は同じなんだけど,固有ベクトルが違うというもの。これは正規化するかしないかとか,計算アルゴリズムの問題だよなあ,どうやって検算しようかと頭をひねった。

ということで,まずMatlabのクローンといわれているOctaveをインストール。これをインストールするために,MacPortsをインストールして,失敗して,探しまわったらdmgファイルが落ちていて何じゃそらってなって,という時間を過ごした後,計算してみた。確かにクローンというだけあって,Matlabのコードはほぼコピペで動く。さて固有値・固有ベクトルというところで,同様の問題が出た。固有ベクトルがちょっと合わない。何だこれ,と思ってみたら,固有値分解するプログラムがMatlab(Octave)は二種類あるんですね。

eig関数とeigs関数で,使うアルゴリズムが違うみたい。後者はスパース行列等にも対応しており,計算パッケージとしてはARPACKをベースにしているとのこと。eigs関数の方を使うと,OctaveでもMatlabと近い(それでも完全一致はしない,小数第一桁目までは合う)数値がでる。

Rは基本,eigen関数だけで,LAPACKがベースになっているようだ。そしてRでARPACKを使うにはigraphパッケージを使う必要があり,そこのARPACK関数を使うとある。ところがこのARPACK関数,正方行列を渡したら固有値分解してくれるんじゃなくて,関数の形でベクトルを預けると,一般化固有値問題を解いて指定した数の固有値を出す・・・そんな使い方をするようだ。たしかに社会ネットワークなど,粗なネットワークならそういう使い方もいいだろうけど,こちらはそういう使い方は嬉しくないわけで。

ということで,ここで手をとめることにした。数値計算科学まで首を突っ込んでいられるほど,時間がないんですよw

まあプログラムの概略はわかったし,だいたい自分が間違えてないことが理解できたからいいかな。あとは俺がMatlabを買うか,Rがもっと発展するかですね!

 



日本心理学会2013その2

北海道から帰ってきました。

 

日心二日目はともかく。

三日目はPAC分析のチュートリアルに。院生がやりたいというし,名前や噂はかねがね聞いていたので,どんなものか真面目に勉強してみるかと出かけた。ま,結果から言うと,期待していたような話ではなかった。社会心理学と臨床心理学の融合,というようなテーマだったり,因子分析とクラスター分析の併用,自由連想法と個人理解の心理学,というお題は確かにその通りだったのだが,その奥にある理論的背景,数学的構造が見えなかった(というか多分ない)。

結局のところ,統計技術を使ったら客観性が確保されるとかいいながら,目的は「自分がクライエントを理解したい」というところにあるので,理解できるまで結果の再解釈をクライアントにせまったりしてて,主観・エゴの固まりみたいな結果解釈になるんだよな。因子分析をdisってクラスター分析をするところも,「平均や相関では個性が消されるんだ」というよくある誤用・揚げ足取りだし,クラスターなら分かりやすいというのも,多分MDSとか数量化3類の方がいいぞ?という批判を回避できそうにない。あと,統計モデルの使い方の説明が統計ソフト(HALBAU,HALWIN)の使い方の説明になっていて,なんだかなあという感じ。HALBAU/HALWIN法,って名前で呼ぶのには失笑レベルです。

まぁ勉強になったといえばなった。いろんな意味で。統計モデルに振り回されると,悲しいことになるから,俺も気をつけよう。

さて午後は自分のポスター発表。家族データの分類方法について。共同発表の先輩は,これ論文にしたらどうだ,と言ってくれるが,さてその水準まで達しているだろうか。自分の感じでは,もうしこし練り込む必要があると思うんだよなあ。じっくりデータと向き合う時間がこのあとどれぐらい取れるかな,ってところ。

臨床をしている先生にも興味を持ってもらえたみたい。ここはひとつ,覚悟して連携プロジェクト考えるのもいいんじゃないですかあ?

 

三日間,夜の学会活動も満喫しました。サッポロビール園,キリンビール園,大通りオータムフェスタ,海の幸のおいしいお店。いろんな人から刺激をもらって,少し疲れ気味。得たものをしっかり熟成する時間が欲しいな。あと,暴飲暴食・狂った生活リズムを整える時間w

 

今回の学会シーズンで,自分はメトリシャンなんだな,と自覚するようになった気がする。データの録り方,モデルの作り方に一番興味を覚えるんだもんな。あとは論文書いていかなあかんな,とおもいます,はい。



日本心理学会2013(その1。続報があるかどうかは未定)

日本心理学会@札幌コンベンションセンター、に参加中。

今回の狙いは主に二つで、初日のチュートリアルWSへの登壇と、最終日のポスター発表。

行動主義シンポというのにも出て見たが、イマイチな印象。
というのも結局、行動という言葉が悪いように思う。芦田直宏がいうように「外貌主義」とでも言えばいいのに、認知も行動だとか言い出して、わけのわからんことになってる。それを言い出したら当然、心理学は今でも行動主義です、行動主義バンザーイバンザーイ!みたいなオチにしかならないよね。
未来への展望が薄かったのも残念なところ。

行動主義じゃなくて、観測主義にするとか、顕在変数主義にするとかしたらいいのに。潜在変数を仮定したモデルを書いた時点で、そいつは行動主義じゃない、認知主義だよ、と。で、認知主義はインプットとアウトプットが一致していたらモデルについては「正解がない」「なんでもあり」だということに自覚的になって、「おもろかったらええやん」と割り切ればいい。データポエマーという言葉がある?けど(正確には詩人はポエマーじゃなくてポエット)、データに基づき夢見る夢子ちゃんが心理学者だってことじゃない。

なんか、根底において「それじゃ納得できない」ってな反論が聞こえてきそうですけどね。

さて、夜の学会活動も盛んにやっており、三日目にもなると暴飲暴食のおかげで胃腸の具合がおかしいですが、幾つかの面白ワードを得たので記録しておく。

  1. 恋人の最尤推定(今自分があの子の恋人である確率を分布で)
  2. 筋肉化された心(enmuscled mind)
  3. シラタマーとシラタミー(地獄の白玉団子ゲーム。お店も含めて全員の利得行列が負)


アンチSNSアプリ、ダーウィン(LINEのアクセントで)

アンチSNSアプリ、「ダーウィン」

ダーウィンはあなたの電話帳にアクセする許可を求めてきます。許可すると、

  • あまり連絡をとっていない友人を自然淘汰=電話帳から削除します。
  • 電話帳にある電話番号の数字の一つを勝手に変更します(突然変異)
  • ランダムに電話帳に乗っている相手に心ないメールを送り、返信が帰ってこなければ適応していないと判断して電話帳から削除します。

SNSで疲れているあなたに、最適な友人関係を自動的に提供します。さあ、是非あなたもインストールして見てください。

。。。ただのウィルスアプリだ、これ(´Д` )

昨日は読書会で、テーマ本はピンカーの「心の仕組み」。
心の仕組みを進化的に読み解く=リバースエンジニアリングする、というアプローチのテキスト的な本で、もちろんダーウィンの名前が出てくる。

で、何かのおりに、「LINEってアプリは、どうしてあの発音なのか。英単語としてのアクセントではないではないか」という話になって、そんな流れのなかでふと出てきた話。



BSJ2013a

行動計量学会で千葉に来ている。

会場は東邦大学習志野キャンパスだが,すぐ横にある日本大学のキャンパスで全国土木学会が開催中で,大学に向かう道は人でいっぱい。お昼時は商店街の定食屋のあちこちで行列ができているような有様である。

また,ホテルも津田沼や船橋が埋まっているようで,私は勝田台というよくわからない住宅街に宿を取っている。もっとも,多くの人と逆方向に宿を取っているので,移動は混雑を避けられてラッキーなのだが。

周辺情報を書き記しておくと,京成大久保駅から大学に向かう商店街は,ラーメン屋がいくつもあり,とても嬉しい。大学の目の前には,まだ入ったことのないラーメン二郎があった。入る気はないけど。

二郎の隣にある喫茶店は,小さいがとても雰囲気がよく,初日の午後はそこで原稿のゲラチェックをしていたのだが,とても仕事がはかどった。

この大学,いいなあ。

 

初日の夜には,千葉に来ている科捜研のOくんと一席。警察学校で助教授の肩書きをもらっているらしい。同席したFrend Sは助手だから,職階的には彼の方が上だねえ(笑)

まあ元気そうで何よりだった。

研究者に必要なメンタルとは,というような話をしたな。自分に対する自信,評価されることを恐れないこと,攻撃的なSっけと,批判されたいというMっけ,両方持っているべきだというのは間違いないだろう。後輩や学生を叱咤激励するけれども,それでも乗ってこないやつは,この業界「消えていく」んですよ。しかも消えていく人の視点からは,自分がいま消えていっている=周りが仕事をまわさなくなってくる,ということを自覚できないのだ。臆病な自尊心のために。虎になってからでは遅いのだ。

自分自身にも常に当てはまることで,自戒しながら反芻し,若い芽を摘み取ろうと思っている。

 

さて,学会の内容。

完全な単純構造を得る因子分析モデルとか,情報の伝播を感染症に喩えたモデルなど,興味深いモデルがいろいろ。

もちろん本命は(この後ある)非対称セッションなのだが,初日に休憩室でC先生とお話しする機会があって,「社会心理学で想定している力場は保存系か否か?」と聞かれて,いきなり頭がパンクした感じだ。今からの発表,これで大丈夫だろうか。

院生の頃の私なら,このキーワードでしばらく引きずられていただろうが,こすずるくなったのかなんなのか,それを考えるより先にもっと「積極的な誤用」をしていかなければならない,とか思っている。

今日はこれから発表,SEMのMDSというS先生のご発表もあるので,楽しいである。




top