感謝祭と調査法

昨晩のTBSオールスター感謝祭は,鍋をつつき酒を飲みながら参加していたこともあって,大変面白おかしく見ていたのだが。
途中で一箇所,どうしても引っかかるところがあった。

視聴者の回答が正解を決めるというクイズで,視聴者は携帯電話でTBSサイトに行き,選択肢を選ぶ。視聴者の回答が一番多かったのが正解になる,というヤツ。このクイズ形式はよくわかるし,紳助も「視聴者のイメージであって,真実ではない」と繰り返し言っていたのでそれはいいのだが。

途中で紳助氏,いらんことを言った。
「今サイトにアクセスしているのが16万人(その後20万人に増えた)。選挙の支持率調査は500人やそこらでやっているから,こっちの方がよっぽど正確よねー」

いやいやいやいや。

サンプルの数が多ければよい,というのは,ランダムサンプリングという手法があってのはなしでね。この番組をみている人,向こうからやってきたサンプルはいくら集めても,母集団を正しく反映しない。ネット調査が批判されたり,先日の行動計量学会でも話題になっていたのはそこなのだ。

テレビをぼんやり見ていて,紳助が言うならそうなんだろうなぁ,と感じてしまう視聴者がいるだろうから,「先程不適切な発言がありました」とテロップいれてほしかったな。それがない,というのはやはり,テレビコンテンツのメーカーの知的レベルが低いというしかない。

上岡龍太郎は,もっと賢かったと思うのですよ・・・