まさかフィナンシャルエンジニアリングを勧められるとはな!

二変数正規分布*1の近似値を見つけるアルゴリズムを探していたのですが、この度めでたく発見。

というか、先週末に発見していたのだけど、出典がどこだかわからなかったので半信半疑でいたのだ。が、このたびめでたく、引用元の文献を見つけた。しかもありがたいことに、邦訳が出ている。ただし、分野はフィナンシャル・エンジニアリング。まさか多変量解析の勉強をしていて、金融工学にたどり着くとは。確かに、計算式が載っていました。ネットで見つけたアルゴリズムと数値も一致しました。しかもその本に、さらに引用元が載っていた。幸運にも、本学が契約しているオンラインジャーナルで、研究室のプリンタから原典を取り出すことができました!うおー、やったぞ。

これを見つけたときのウキウキ感といったら!

いつも思うのだけど、テレビゲームなんかとは比べものにならないぐらいよくできたRPGですよ、学問って。
何かについて調べたいと思うと、いろいろなヒントが散らばっていて、努力していたら必ず見つかるものなのだ。しかも、昔に比べてその努力、労力が格段に減っている。

参照するというマナー。
図書館というデータベース。

これらの良くできたツールを使って、学問というパズルを解く。

楽しいねぇ。

今回の、答えがあるような問い(例えばエルミート行列の固有値問題を解くアルゴリズムは、とか、二変数正規分布の近似値を求めるアルゴリズムは、というような)は比較的簡単な部類。それでも、QR法にたどり着くのには一年かかったし、今回も一月ほどかかったけど。
さぁ、続きが楽しみになってきたぞ。

それにしても、数値計算業界ってもっと大事にされるべきだと思うな。みんな使ってるくせに。

*1:あるいは二次元正規分布、二変量正規分布とも言うようです。要するにbivariate normal distributionのこと。