若者はなぜ3年で辞めるのか

若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)

同じく光文社新書より、「若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)」。これは結構売れた本だよね?今更ながら、読んでみました。

上の本と違って、文章も上手だ。も、というのは当然内容がオモシロイからで。これは三日ほどで読んでしまえたな。
「若者が早く辞めるのは、根性がないからだ」、と思われる向きもあるかもしれないが、それはそれで現代社会という環境に最適な戦略を選んだらそうなった、というだけなわけです。その事実を丁寧に説明してくれるので、よくわかります。これからの社会をどう作っていくか、あるいは他にもっとポジティブな適応の仕方はないか、というところまで少し言及してあるので、好感が持てます。

が、それを踏まえた上で、やはり「辞めるのは根性がないからだ」と言う、すなわち「環境がどうあれ、それに受け身的に適応するだけじゃ駄目だ」、と言う必要があるのではないか。ニートやフリーターという問題の多くが、現代社会という環境の生み出したものであるのは間違いなく事実で、「だから改善せよ」というのも大事だけど、改善されてもやっぱり生きていけないという生き様をどう考えるか。普通はそこまで考える人はいないんだろうけど、そこが気になるのです。

私は基本的にオプティミスト。社会が悪い、昔がよかったというペシミストは嫌いである*1。すなわち、どういう社会問題であれ、現代社会とそれへの最適戦略の現れ、として捉えないと駄目です。さらにその戦略の先を考えるのが、社会に出て行く人間を生産するという、大学人の仕事だと思っている。

良書です。ご一読あれ。

*1:この考え方は、パオロ・マッツァリーノもその本の中で宣言していて、非常に好感が持てた

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