「余剰次元」と逆二乗則の破れ

物理学者が、最先端の研究について、楽しみながら書いたのだろうなというのがわかる、とてもさわやかな読後感をもてる良書です。
社会心理学者はそういう本書けるのかなぁw

さて以前、「エレガントな宇宙(ISBN:9784794211095)」を読んで。超弦理論では、世界は11次元でできているという話に衝撃を受けた・・・というか、ぽかーんとしたのですけど。その本の後ろの方に、11次元のイメージ図が画いてあった。常識的には三次元しか図には描けないとおもっていたので、見ただけでなるほど、こういう表現もあるのかと感心した。

さて、この本が主張するのは5次元、すなわち通常の3次元プラス余剰次元2で、これまでも物理的実験結果を説明しようとする。この説明プロセスがまぁスマートなこと。万有引力の説明から、力の伝播は逆二乗則になること、それが三次元空間であることからの必然であることをひき、さらに他の力に比べて重力の圧倒的な弱さ、に言及して、それを説明するためにはたった2次元追加するだけでイイ、という流れ。素人でも、読んでなるほどね、と思わされますよ。

しかもこの話のすごいところは、個人研究室のプロジェクトでそれを検証できるということ。理論物理はいまや、スーパーカミオカンデや原子の加速装置みたいに国家プロジェクトでないとダメなんだろうと思っていたけど、筆者によると手に乗るようなサイズの装置で、家電品(デジタルビデオカメラ)でデータをとって十分検証できるという。これ、夢が近くにあっていいじゃないですか!楽しいなぁ。

さて、社会心理学者としては、当然心理学的力場はどうなっているんだろう、と考えるわけです。何次元なのか。物理法則のメタファーをそのままもらってもいいのか。それをどうやって検証するのか、「メタファー」と言うだけじゃなくてどうやって説明するのか。等高線マップモデルという先行研究はあるけど、プラスアルファがないとねぇ。
ま、ぼちぼち考えていきましょう。
ひとまずご紹介まで。

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