突然だが、足利尊氏のお墓です。ウグイスが鳴く緑のきれいな山々に囲まれた、小さくも歴史を感じさせる、茅葺きのお寺のそばにありました。
天気がいいのでドライブしてきた。京都縦貫道を走ってきました。
山々に囲まれながら、時速80kmでスイスイ走る。いよいよウチの車の総走行距離が13,000kmを越えました。
オイル交換の時期だが、明日車検に出すのでちょうどいい。
ドライブ中に話していたこと。
神道の死者の取り扱い方について、である。
神道って結構いいよね、という話で夫婦盛り上がった(変な夫婦であることは自認している)。
結婚式も格好いいし、歴史に基づいていること、天皇家という現在にまで続く形があること。いずれもなかなかイイ。
我々は日本人だから、お墓を見たら手を合わせる。しかし、神道と仏教のどちらか一方しか信仰しないわけではなくて、両者が渾然一体としてアイデンティティになっている。もっとも、日本人全体で見ると、やや仏教の方が優勢だろう。私も、子供の頃は特に意識しなかったが、どちらかというと仏教的思想に触れることの方が多く、「そういうもんだ」と思って生きてきた感がある。これを一旦立ち止まって考えると、神道ってけっこういいんじゃないか、というわけである。
とある偏屈な友人にご教授賜ったのだが、神道と仏教の違いは、何を持って幸せとするかであるそうだ。
仏教は輪廻転生の考え方が根本にあるから、今の不幸は前世の仕業。今お祈りするのは、死後の世界の安寧と、来世の幸せ。
これに対し、神道は現世利益を求める。現在の問題として、試験に受かりたいとか、事故は避けたいとか、家内安全であれとか、安産でありますようにとか、とにかく今の問題を解決するための宗教なのである。
神道のルールは簡単で、「疑うな」と「信心せよ」の二つが基本だそうだ。悪いことがあっても、「今はまだ機ではない」とか「これぐらいで済んで良かった」と考えるべきなのだそうだ。その代わり、良いことがあったら「これは神様のお導き」ときちんと感謝すること。まぁ良くできた、完全理論である。ともかくも、現代まで残っているというのは、なんらかの真理があるからなんだろう。
神道はこの他にも、ケとハレの宗教である。鳥居は結界です(この「結界」っていう響きが妖しくて、これも神道の魅力だよな)。
そんな宗教だから、究極の穢れである「死」はどうやって扱うのだろう?オバケは仏教だよな?神道では祟りか。
一説によると、大きな神社のそばには小さなお寺があって、悪いことの処理はそちらに任せる、というシステムがあるそうだ。
この他にも、偉大な人だと死後神になれる。徳川家康は日光東照宮になった。太平洋戦争を闘ったご先祖は、英霊として祀られている。
でも、凡人が死んだらどうなるんだろう?
また一説には、神道用のお墓?みたいなものがあるらしいが・・・。
誰か知っていたら教えて下さい。
本でも買って読んでみるか。
さて、今日はその後、夕方から映画を見に行った。「キューティーハニー」である。
佐藤江梨子が主演しているヤツだが、私の興味は庵野秀明が監督しているということ。ちなみに妻は相変わらず、及川光博が出ているからである。
テーマがテーマだけに、こんなものを見に行くヤツの気が知れぬ、というのが映画ファンの大半だろうと思う。私も当然、酔狂で行こうと思った次第だ。
ところがどっこい、これ、映画として良い出来でした!ホントに驚いた。
庵野も真面目にやればできるじゃないか。
佐藤江梨子も当たり役だろう。馬鹿っぽいキャラもでき、ドスのきいた声も出せる。音痴で嘘泣きもできないのが難だが、スタイルは抜群によいので、永井豪先生が狙ったところはバッチリできているといっていい。
アニメーションの持つ幼さ(少年の心)はそのままに、大人が作ることによるシリアスさ、庵野が生み出す「これが欲しかったんだろ?!」といわんばかりのシーンがあり、娯楽作として完成度が高い。私がいつも引っかかる、ストーリー中の理屈も筋が通っている。
欲を言えば、CGがすこし安っぽかったことだ。予算の問題なので何とも言えないが。
敵キャラも素晴らしい。
シスター・ジルを始めとして、シスター・ジルに使える執事、四天王と呼ばれる敵キャラの面々が生き生きとしているのだ。キャラが立っているというのはああいうことを言う。この辺はアニメ出身の監督ならではのこだわりなんだろうか。
一見の価値があります。1800円どころか、2500円ぐらいまでなら支払っても良いな。
もうひとつ、及川光博について。
妻に影響されていることは否定しないが、彼はすごいと思った。彼はどの映画・ドラマに出ても、及川光博役なのである。言い換えれば、確固たる個性を持っているのだ。
俳優たるもの、与えられた役を完全にこなす技術も必要だろうが、その個性からにじみ出す特性というのも絶対に必要である。今回もブラック・クローという役ではあったが、彼でないとできないような役を、素晴らしい演技でこなしていた。
映画「キューティーハニー」と一緒で、頭から「そんなイロモノには興味ないね」と言われたらおしまいなのだが、その垣根さえ越えてしまえば、結構面白い世界があるものである。
ということで、自宅PCの壁紙を早速キューティーハニーにしておきました。