飛んでイスタンブール,機内映画でアバター

3日の夜出発で,イスタンブールにまでやって来ました。ヨーロッパ心理学会2011。
13時間の長い旅をどうやって過ごそうか,と悩んでおりましたが,結果二本の映画を見て,寝て,気がつけば付いたので,結構あっという間だった気分。

国際線の良いところは,サービスでアルコールがもらえること,機内で映画を見られることの2つ(次点でマイルが一気に貯まる,ということもあるかな)。今回もいい映画はないかなー,とあれこれ探してみた。結構本数がある。

インセプションは劇場で見た。ハリーポッターシリーズの,2,3,4ぐらいがあったけど,ちょっと見て「子どもっぽいな」と思ってすぐやめた。で,アバターを見つけたので,あ,これにしようと。

そこそこ有名になったので,面白いのかしらと少し期待したが,結論から言って最低,まったく面白くなかった。
面白くなかったポイントは次の3つ。

  1. 異なる生態系のカップルの描写の仕方が陳腐
  2. アメリカ的軍人キャラクターが典型的すぎる
  3. 最後がハッピーエンドで終わるなんて!

以下ネタバレ注意です。
まず第一のポイント,異なる生態系(宇宙人)でも,男女?のカップルが出来るのはいい。でも,特殊な感覚器官を持っているのに,カップルのするべき行為が人間と同じようなものとして描かれるんだよねぇ。想像力が貧困すぎるよな。アシモフの小説で,異星人の交配を描くものがあるんだけど(タイトル忘れた),それなんかは性別は三種類に分かれているし,交配の表現,その結果の表現なんかがとても独創的。そういう面白さがないよな。肌の青い種族の普通の恋愛でしたよ。

第二のポイント,これまたハリウッド的な軍人が出てくるんだけど,タフでストレートでしぶといキャラが,SFメカに乗って戦って,でも最後は肉弾戦になって,ってもうありふれたパターンだよねぇ。出てきた時から死亡フラグがピンピンしてるもんな。

第三のポイント,ハッピーエンドも途中から読めてしまう。あ,この手法で向こうに行けるのなら,一回目は失敗だったけど主人公は成功するんだろうな,ってのがよくわかる。映画の感想で「人間を辞めたくなる」とかいうのがあったけど,本気でそんなこと言えないよな。

ま,ひとことで言うと,極めてハリウッド的で,想像力の限界を全く超えることのない話だったということ。お金がかかってるんだろうな,と思わせるSFXはいっぱいあったけど,そこで映画は評価できない。俺はね。ちなみに3D機能はなかったけど,あったら評価はさらに低くなったろう。映像を見てびっくりしたいわけじゃないもの。

とまぁ,「ちえ,つまらねぇ。時間の無駄遣いだ。結構長い映画だったなぁ・・・・」と思っていたら眠りにつきました。

ついでに,次に目が覚めた時にファンタスティック・フォー2をみたんだけど,これは最初っからハリウッド的ヒーロー物であることを目指して作られているので,同様につまらなかったけどそこまで評価は低くないです。

ということで,ひとまず。