家族が帰省するのは年に二回ほどありますが、そのチャンスにいつもしていることが。漫画喫茶に行って、「買うほどではないよなあ」と思っていたやつを読んでみることです。サブカルも教養、読んでおかないと学生との話について行けなくなったりするので。
読んだもの、寸評。
まずは「バクマン」。なんかやってんなー、というのは知っていたけど、具体的に読んだことがなかったので、アタマから。4巻ぐらいまで読んでみた。テーマとしては漫画家の漫画、ということで古いと言えば古いし、ずるいと言えばずるい。当世風のポストモダン的な感覚を入れつつ、丁寧に構成しているので、ナルホド受けるだろうなと言うことはわかる。わざわざ主人公の弱いところを作って、そこだけ妙に子供向けの恋愛要素で構成したりして、考えてあるなぁ。個人的に一番面白かったのは、コミックスの空きページにある「ガモウ(大場)のネームから小畑のネームを経て完成原稿に至るまで」のオマケ。作画はやっぱりウマイ人の方がいい。
続いて、「すもももももも」。絵柄がカワイイので読んでみたが、中二病丸出しのストーリー展開で、2巻に行く前に読むのをやめました。15年前だったら楽しめたかもなぁ。
続いて「高校球児 ザワさん」。これはすごい。少ないページで、淡々と話が進む。都澤(not都沢。発音はミヤコザワ)という女子野球部員の話。男子に混じる選手で、色っぽい話になるのかといえばそうでもなく、部員として自然ととけ込んでいるあたりが妙にすがすがしい。盛り上がること無く日常風景をつらつらと描く叙事詩のような、爽やかな漫画でした。
最後に「ガンツ」。絵柄が妙(CGを駆使しているから)、内容も妙なのでずっと気になっていた。読んでみたらまぁ。「すももも・・・」の真逆で、やたらとリアリティのあるSF。リアリティがあるというのは言い換えると救いがない、ということでもあって。あんなに人が救いもなく死んでいくのは、面白いと言っていいのかどうか・・・。12巻まで読んでみたけど、なんだか疲れましたな。もう少し、謎解きのペースが早めに来てくれるといいのだが、そうすると少年漫画になっちゃって、本書の長所をスポイルしちゃうんだろうなぁ。
以上、所感でした。
余談ですが、テルマエ・ロマエ I (BEAM COMIX)を読んでみたかったなぁ。並んでなかったので、諦めました。