ISBN:9784320122376:titleより

人は倫理的規範や原則をどのように正当化するのだろうか。これについていろいろな人の意見として紹介しよう。

社会契約論者:人々が採用する価値観や目標に絶対的な基準はあり得ない。その基準は、私たち一人一人がほかの皆とともに作る合意と契約に基づいているに過ぎない。

社会生物学者:その<社会契約>の考えはすっきりしていて良いように思える。賛同したことを誰も覚えていないことをのぞいてはね!そうではなく、人間の倫理は、先祖の中で発展した性格的特徴に基づくのではないかと私は考える。ちょうど、主人によくなつく用品種改良されてきた犬のように。人間では、この特色を「忠誠」と呼ぶんだが。

(中略)

神学者:道徳的規則の基準となるものは一つだけだ。そして、私の学派だけがその真理への道を知っている。

楽観主義者:私は、倫理的価値観は自明のものであると確信している。全ての人は生まれつき善人である。ただし、異常な環境で育てられ、堕落した人をのぞく。

合理主義者:私は<自明>や<確信>の様な言葉に疑問を持つ。これは、「自分が信じているという理由を説明できません」や、「信じるようになった経緯は知りたくない」ということだけを意味するように思えるからだ。

最後の一文だけが引用したかったのだが、そこだけ切り出すとミスリードなので。ミスリードしたいんだけど、フェアじゃないので(笑)