ギターの話じゃなくて、Softbankという会社の方針についての話です

ここ数日、Softbankに関連するニュースとして、

  1. 携帯電話端末の「Y!」ボタンを押しただけでアクセスできる「Yahoo!ケータイ」トップページへのアクセスが有料化
  2. さらに一部の携帯電話では本体を傾けるだけで数十円が再課金されるようになる
  3. 取扱説明書が有料化される

というのが立て続けに。

これらは表の意味では、「資源の節約」とか「電子化=未来を提供してるじゃろう?」というところなんだと思うけど、裏の意味では「全員パケット放題プランにしろ」という囲い込み戦略であり、さらにその裏では「安いエサでつって、食いついたらじりじり値段を上げていく」という会社のあこぎな経営戦略がある。
パケ放題にすれば、確かに当面これらの問題は該当しないが、ほとんどの人間がパケ放題になった後で、「パケ放題が増えて回線が混んできたので、メンテにお金がかかるから」とかなんとかいって、パケ放題プランの全体を+100〜200円ほどあげるだろう(へたすりゃもっと)。そうすると、会社の人間は何もしなくても、ある時から収入が数千万の単位でぐぐっと上がるわけで、Softbankは万々歳でしょうな。

この方針はとても日本社会に適している。

まず熱しやすく冷めやすい、そして事なかれ主義の日本国民=ユーザーは、一度許してしまうとなし崩し的に認めてしまい、数百円程度の上昇では解約してやる!とまでは思わないわけです。3000円定額ですよ、といわれたら反発しても、2800円定額、を納得させてから後日+200円、であれば文句を言わないという、画に描いたようなフットインザドア技術。

そして同じく保守的で国民に優しいふりをしつつ単に優柔不断・官僚的と言われても仕方がない政府国家としては、あまりにも無謀な商売のやり方でも口を出せるわけではなく、問題があったとしてもユーザー数が増えすぎればお取りつぶしするほどの決断力がなく、結局「おいおい、やりすぎんなよ」と勧告するにとどまるわけです。Yahoo JapanがADSL回線を引っ張ったとき、かなり乱暴な商売をしていたと思うんだけど、それでもSoftbankという会社は潰されるほど介入されているわけでもない。きっと、Softbankは分かってそれをやってるんでしょうけど。

さて、まぁなんだかんだ言って、私の携帯もSoftbankiPhoneも欲しいなぁと思っていたりもするし、新しいことをやろうとするSoftbankの精神は好きなんだけど、どうも最近聞こえてくるこのテのニュースから推察されるSoftbankの商魂には、あこぎだなぁ、と嫌悪感を感じるわけです。

企業が自社の私的利益を追求する存在であることはもちろん分かっているんだけど、商売ってそういうもんじゃないだろうとも思うわけで。
ちゃんとした商魂、商売のマナーってのがあるべきだと思うんだけどな。

皆さんはどう思いますか。

余談ですが、商売のマナーは買い手にも求められる。「お客様は神様です」というのは売り手の台詞であって、買い手が「俺は神様だろう、金の前にはひざまずけ」というのは客の風上にも置けない外道。客は客らしく。客の品格が求められるのです。
こういうマナーが日本社会に行き届いて欲しいなぁ。

そして、商売のマナー(コード)が浸透した上で、学問のマナーが全然関係ない次元に成立して欲しい。
学生=お客様=神様、という論法は間違ってるんですよ。