シーソーのアルゴリズム

先日、娘が自分に向けられたエネルギーを自分の中で処理しきれなくなって泣いた、というエントリをしましたが、同様にいくつか心理学的に面白い発達段階が来ています。

一つは、荷重を保留できるようになっていること。先日の、自分の中でエネルギーが溜まって泣く、というのとも連携するのだけど、親からの愛情を自分の中に保留できるようになっているからか、最近スーパーなどに行っても親のそばを離れてターッと走っていくようになった。今日は俺一人が「一寸トイレ」とみんなをおいて離れたら、遠くの方からタタタタ・・・・という足音がする。気になって振り返ると、人をかき分けて、俺のところに来るではないか。今までは、数メートル離れると、もう危険の方が勝からか、母親のそばに留まっていたのだけど、最近は親からある程度離れてもエネルギーを保持できるようになっているようで・・・。
振り返れば親が見てくれている、イヤ、一寸ぐらい離れても追いかけてきてくれる、という信頼を置いてくれることは嬉しいんだけど、気がつけば離れている、ということが増えてきたのは困る。この週末だけで、数回あったのだ。これは近々、迷子になるか誘拐されるかするで。よくよく注意しておかねば。

もう一つは、最近、やけに勝ち負けにこだわることである。
お着替えして家を出るとき、車までたどり着くとき、お風呂にはいるために着替えるとき、お風呂から出て服を着るとき、等々、そのたびに「私の方が早いっ!」と競争を仕掛けるのだ。で、勝たないと、すごく不愉快になり、時には泣き出す(笑)こちらは手加減してやるのだが、事と次第によっては勝ってしまうこともあって、そうすると後が大変だ・・・。
とまれ、勝ち負けで自分の社会的なポジションを確認しようとしていること、こういう反応が始まったのは面白い。順序レベルで比較できているのだね。自分が勝てば、相手は負ける、逆もまた真、この理屈が分かっているのだね。大人になったら当たり前すぎることのようであるが、それが徐々にできはじめるというプロセスを見るのはとても面白い。下の二ヶ月になる息子は、まだ快・不快の1ビット情報しか処理できないのだから!(笑)

心理学者は子供を持つべきだね、色々勉強になります、ホント。