ダメな議論

ダメな議論―論理思考で見抜く (ちくま新書) ダメな議論―論理思考で見抜く (ちくま新書)

この本は、大事なことを結構はっきりと書いている。常識は雰囲気でできあがるとか、人間は自分の知りたいことしか史郎としないとか。そういった傾向から、間違えた知識が出来ていく、という話からはじまって、どうすれば正しく物事を考えられるか、ということを考える。最低限これこれすれば、間違える可能性をぐっと減らせることが出来る、という書き方や、具体例を挙げながら話すところなんかは、結構好感が持てる。

ま、でも、結局まともな人間は読むけど、そういう思考プロセスを持ってない人は、結局この本を読むことはないだろう(笑)まずは「何事も嫌がらずに読む」という姿勢が必要だ、というところから始めなければにゃー。

余談ですが、私は大学生の時に、「大学生なんだから新書を端から端まで全部読め!教養もないクセに本を選ぶな!」と言われたことがある。また、学部の指導教授は若い頃、読みたくもない本を選んでは定期購読していたそうな。読みたくないのにお金を払っているので、読まないともったいないという、認知的不協和解消動因を使って教養を深めたそうだ。天体関係の月刊誌が一番きつかった、という話である(笑)