生命の樹

朝六時半に娘を起こす。意外とすんなり起きたと思う。
ごはんを頂いて、早々に出立。いざ、万博公園へ。

朝八時に公園入口に到着。すでに長い行列。
太陽の塔の内部が見られる内覧会は、先着100名様。雨が降っていたし、みんなそんなに興味ないだろう?と思っていたが、なんのなんの。先頭の人は寝袋を持っていたようだから、かなり競争率は高かったようで。とりあえず娘と二人で並ぶ。「チケットは何枚ですか?」と係の人が聞いてきたので、「えーと、十数枚・・・」と言いかけたら「あ、お一人様二枚までなので」といわれた。がーん。仕方がないので、「四枚下さい」と。娘も二人分ゲットだぜ。

幹事役は八時に集合をかけていたのだが、ゼミ時間が発動したので、3〜40分遅れて幹事集合。その頃にはチケット完売。結局四枚を後から来た16人とで奪い合うことに。

勝負は公平に、ということでじゃんけん大会。このためだけに東京、長崎から来た人間もいるので、彼らの意気込みはすごかった。
結局、私も勝ち残ることができたので、中に入れることになりました。

といっても、内部に入れるのは13時から。それまで暇なので、公園に入ってコーヒーを飲んだり、民族学博物館に行ったりして。

で、いよいよ太陽の塔
今では中に入れることを知っている人間すら少ないと思うが、エキスポがあった70年当時は、地下から入って塔内をエスカレーターで巡回。右手から出て、塔を囲んでいた建物の中を見つつ出て行くというルートだったらしい。ルートは原始生命のオブジェから始まり、塔内にある生命の樹を上に進むとどんどん高等な生物に発達していき、腕からでると未来の世界が待っている、という構成になっている。今回は一階部分から上を見上げるような形でしか、見せてもらえなかったが、五色(五大陸を表している。五輪と同じ)の木の枝に生命がまとわりついているのは圧巻。ちなみに、生命の樹の頂上が太陽の世界らしい。太陽の塔、おなかにあるのが現在の太陽。背中にあるのが過去の太陽。上の黄金の顔が未来を表しているそうな。あの顔も、笑ってたり泣いてたりするような単純なものじゃなくて、変な顔なのよね。なんなんだろう、と常に考えさせるような、インパクトがある。

岡本太郎はやはり、天才だったのだろうな。聞くと、ただインパクトがあるだけのものじゃなくて、興行的にも成功させねばならないというプレッシャーは、大変なものだったらしい。それでもあれだけスケールが大きく、印象深いオブジェを完成させ、エキスポを成功させたというのだから。ちなみに、エキスポ70に来た人は、当時の日本人口の半数超だったらしい。それもイメージできないなぁ。今の世に、あれだけのスケールの大きな芸術家がいるだろうか。生まれるだろうか。それに熱狂する国民がいるだろうか。

そんなことを考えた内覧会でした。ちなみに、娘を抱いて入っていたのだが、彼女はちょうどお昼寝の時間だったこともあり、薄暗い塔内にはいるとすぐに眠ってしまいました。残念・・・。