後輩Oにすすめられて、グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する 文春新書 (501)を読んだ。初日に電車の中で七割、床で三割読んで読破。非常に簡潔に、ネット業界の流れを書いてくれている。ウチの兄貴なんかは読んだがいいんじゃないだろうか。
読んでいて思うのは、本当に自分が日本のネット黎明期に青春を迎えていたんだなぁということ。私は94年に大学入学。95年にWindows95が出て、それを横目で見ながら当時Macユーザーだった私は144kbpsでインターネットにつなぎ、yahoo.com(アメリカの方ね)で検索して世界中のページに接続できる、ということに感動を覚えたものだ。当時は「将来的には、一人に一つのe-mailアドレスという時代が来る」とか「ZAURUSみたいな中途半端なデバイスはダメだ、全部PCに移行しなきゃ」と生意気なことを言いふらしていて、前者は予想通りに、後者は予想を全く裏切ったかたちで実現してしまった。なにより、高校時代の友人とPCで遊んでいた頃は、まさかインターネットのような技術が生まれてくるとは予想できなかった、という点が私の凡人たるゆえんである。
この本に載っている情報(Googleマップが見えすぎて政治的な理由により一部画像が変えられている、等)はネットニュースで読みながら、へぇそういう問題もあるのかと思っていたようなことだから、実感を伴っている。それだけにこの本は読みやすかった。日本での今後のGoogleの活躍が楽しみだね。日本人のホームページ(スタートページ)はまだ大半がYahoo!だというからな。Windos Live!は注目しているがまだβ版、先日後輩Oが導入しているので俺も乗っかってみたり、後輩IがG-mailを使っていたりするあたり、徐々にネット業界の胎動を感じるけど、ユーザーとして、あるいは消費者として、どうなるかが楽しみだね。
本当は、クリエイティブな人生を目指すものとしては、Googleの次がどうなるか、あるいは未来がどうなるかが予想できなければ、あるいは理論的帰結を導出できなければならない、と思うのだが、ネット時代の幕開けすら予言できなかったのだから、そちらには才能がないものとして諦めている自分がいる。