小学生の頃の作文の授業。「たくさん書けば書くほど良い」というルールだった(と勘違いした)ので、遠足の思い出を書くときに、朝起きて玄関を出るまでのシーンの描画に原稿用紙11枚使った。流石にやりすぎたと思って,残りをぎゅっとまとめて13枚で完成させたら「バランスが悪い」と言われた。当然である。それでも,追加の原稿用紙を取りに行くたびに「すげえ」と教室がざわついたし,先生も分量があること自体は褒めてくれたので,自尊心が下がることはなかったが。
そのとき学んだのは、文字数を増やすなんてなんとでもなるということ。むしろ文章は短い方が良いと思ってる。その後,星新一にであって、ますむす短くしたいと思うようになった。「短くならない文章はない」である。
学生にも文字数で縛ることはしたくないし、なんなら短い方がいい、と教えている。ダラダラしたのを読むのは大変だからだ。
でも短いものが出て来ると、「短すぎるけど、これほんまにお前の言いたいこと全部詰め込んだか?ひょっとして長い文書けないのか?」という疑念が湧いてくる。まあ俺の言い方が悪いんだけどね。
テストの論述も、簡単に論じなさい、と言う。回答欄も小さめに設定する。すると中には,ほんの一、二文しか書かない人がいる。間違ってはないけど足りてもない。ぎゅっと情報の詰まった,必要最小限の分量を産出してほしいものだ。
(今朝の一連のツイートを加筆修正)