授業が始まった。最初は不安もあったし,学生はどう受け止めるんだろう,と思うことも多かったが,開始から3週目に入って少しパターンがわかってきたような感じ。
授業については,学生は意外と素直に受け止め,積極的に参加しているようだ。置いてある資料を好きなタイミングで読み,授業時間中に質疑応答をする,というスタイルがうまくいっているようである。特に一年生の方が対応できているようだ。質問などもよく出てくる。二年生は黙々と課題をやってくるので,うまくいってるんでしょう。
授業動画は,見る側が1.5倍速で再生したり,わからないところを行ったり来たりできるメリットがあるようだ。動画でない資料を作る場合は,口頭で説明していたものを全て書き起こさないといけないから,作る方は大変だが,見る方はわかりやすいようだ。ちなみに私はスライドにセリフを書き込んでいるので,図表などと対応させながら,文字が小さくなりすぎないよう気をつけている。が,本当はこれを文章にして読ませた方がいいだろう。それはテキストそのものであり,コマシラバスの資料とはそういうものなようだ。
しかし,テキストにするといかに自分が適当に,消えて流れる言葉で誤魔化していたかがよくわかる。一応,文筆活動で飯を食っているので,言葉の乱れには敏感な方だと思っている。それがまんま自分に返ってくる感じだ。これ,本腰入れてやり直さないとな。そうやって思うと,去年や一昨年の資料も,筋道が立ってないわ,押しポイントがずれてるわ,など反省しきりである。簡単に対面授業が良かった,などと言わず,あるいは授業は生き物で難しい,などと言わずに,ちゃんと教材を完成させたいな。いつかはな(今やれというのはナシだ,理由は後述)。
少なくとも,授業準備には従来より時間がかかっているが,上記のような良い点もいろいろある(真面目にやればね)。また,反応が直接得られないから,細かく課題を出しているのだが,それの採点・返信に時間がずいぶん取られる。オンラインの場合,資料や課題が肥大化する傾向にあるらしいが,学生は過負荷になっていないか,少し気になる。というのも,反応をくれない学生,ドロップアウトする学生が見えにくくなっているからだ。平時の授業でも学生数が少なくなることはあるとはいえ,助けの手を伸ばす方法もないのは少し心苦しい。
一方,読書会やゼミ,論文指導などは動画ミーティングで問題なくできている。画面の共有なんかも可能だし,時間を区切って「はい,解散!」ってできるからこっちのほうがいいかもしれない。
ということで,月から金まで結構授業関係のことに追われている。研究できる日が削られてるのが辛い。水曜日は授業がない日だが,そんな時に限って大学運営上のお仕事をいろいろこなさないといけなかったりする。先週は土曜日だけが研究日だった(日曜日はパソコンを触らない宣言して強制的にオフにしている)。これは何とかしないといけないんじゃないかな,と思ってる。いや,一過性の問題ならいいんだけど。教材作りに時間が取られてるからかな,きっとそうだな,うん(そう言って,去年も一年間生産的でなかったんだよなあ・・・)。
ということで,オンライン化がずいぶん進んで,毎日クローゼットに出勤しているのが常態化してきた。生活の変化についても記録しておこう。
この生活になって,一つには生活リズムが後ろにずれた。今までは21時ぐらいに布団に入って,6時台に目が開いていたのだが,最近は23,24時になることも少なくないし,朝は8時前まで寝ているのである。朝ドラを見始めたので(唐沢の兄貴が出ているので気になって見ていたら,だんだん二階堂ふみの演技も気に入ってきた),8時起きはマスト。月曜日だけ0655を見るために6時45分には起きるんだけど,その日はちょっと辛かったりする。それでも昼寝をすることはなくなった。外出しないから,体力に余裕があるのだろうか?朝起きて,カーテンんを開けて,すぐに布団をあげるのが良いのか?(逃げ道を奪う)
お昼に歯を磨くようになったのも大きな変化である。今までは「家の外で歯を磨く」というのが性に合わないと思っていたので(歯ブラシを持ち歩くのがなんか嫌),お昼は歯磨きをしていなかったのだが,自宅にいるといつでも磨けるし,ちょっとさっぱりしたいな,と思うと数歩移動するだけなので,結構気楽にできるのである。これはいい習慣かしら?
そうそう,以前は「1日一度は外の空気を吸わないと息苦しい!」と思っていたのだけど,最近は一歩も家から出ない日が三日続いても平気になってしまった。何でだろう。人間って適応する生き物だな。家の中という狭い世界なんだけど,全然苦にならなくなってきた。でも運動不足は進行してるんだろうな。歩きもしないもんな。もう少し筋肉を使うことを考えたほうがいいのかもしれない。リングフィットアドベンチャーを毎日やろうと思うのだが,作業量が増えて夕方は夕飯作りギリギリの時間まで作業してることもあるし,少し時間が取れても画面は「あつ森」に支配されていてゲームさせてもらえなかったりする。あつ森については,私以外の家族成員がアイデンティティーを高め合うツールに使っているようなので,微笑ましいし,それを止めてまで運動しようとも思わないんです。
そうそう,ゲーム事情といえば,家にいるからと買って始めた三国志13,中国内陸の僻地で農業と商業ばかりに精を出していたら,董卓に攻め滅ぼされました。董卓の配下に曹操も周瑜も呂布もいるなんてずるいぞ。
とまあ,こんな感じで生活のスタイルが変わってきている。引っ越してきて三年目,まだまだ一定の形には落ち着きそうにもないんだけど,家族仲良く楽しく生きてます。