妻の祖父がこの夏で八十八歳になる。米寿だ。今日はそのお祝い。
お祖父さんは元気だ。腰はすっかり曲がってしまって、動くのは大変そうだが、スラスラと結構早口で色んなお話をしてくれた。
青年期(ちょうど今の私ぐらい)に、七年間シベリアで過ごされて、舞鶴に帰ってきたときは三十路を越えていたという。あれのせいで青春時代は台無しだった、この年まで生きるとは思っていなかった、等。
私にお祖父さんがいないものだから、そういう話は結構珍しくて、ついつい聞き入ってしまった。
今の我々にとっては、時代に翻弄されて云々ということがない。もちろん、大学に入った頃から始まった、平成大不況のまっただ中に生きているわけだが、別に食べ物に困っているわけでもないし、国体が脅かされているわけでもない。ありがたい話だ。お祖父さんの世代は、時代の影響が個々人の生活にかなりの影響を与えたわけだから、「時代に左右される」実感どころの騒ぎではないだろう。
子供も老人も、国家の宝だな、と実感した。人は城。人は石垣。
美味しい夕食とともに、幸せな気分になりました。
日中はずっとパソコンに向かって、英語の論文を書き直している。考察のところもたっぷり変更したので、全面改訂に近いのだが・・・
ずっとパソコンに向かっていると気が滅入る。好きでデスクワークの職業を選んだのだけども。