間違ってないか?

 間違っていることと間違っていないことの境目は、意外とわかりにくいもので。

 「奇妙な論理」という本を読んでいる。文庫本で、上下巻(正確には1,2卷)。
 世の中に蔓延した疑似科学の歴史である。何でもない蒸留水を何にでも効く薬だと言って飲ませて回った医者とか、ただの棒が水脈を発見できる!という信奉を広めたヤツとか(ダウジングね)、地球の内側は実は空洞で、地底人が住んでいて、地上人を確かめるためにUFOを飛ばすのだという進行科学を始めたヤツとか・・・
 なんと馬鹿馬鹿しい話を思いつくのだろう、そしてなぜそんなものを信用する人がこうも増えるんだろう、というのを笑うための本である。一番近いところでは、1950年代ぐらいの話もあるから、そんなに古い・非科学的な時代の話でもない。
 とはいえ、テーマが違うけど、全体的に同じような話の繰り返しだから、そんなに面白い本でもないなぁ、と思いながら読んでいた。そして、今日驚いたのである。

 ソシオメトリーの祖、J.L.モレノのサイコドラマが「似非科学」「疑似療法」として紹介されていたのだ(笑)知らない人のためにコメントしておくと、私はこのモレノという人が始めた研究方を修士論文で拡張して論じている。私の中では(ヤバイところはいくつかあるんだけど)一応偉大な科学者の分類に入っていたのに。っていうか、モレノの話、今日非常勤先で講義してきますた。
 一応この本の中でも、「これまで紹介したほかの疑似科学よりは、まだ科学的な意味があるかも。はっきりしてないけど」という肯定的な扱いを受けた方ではある。サイコドラマは専門ではないですが、まさかこんなところでよく知った人の名前があげつらわれているとはおもわなんだ。

 さて、今朝の新聞に載っていたので、見た方も多いと思うが、日本語の使用が乱れている。しかし、私自身気づかないでいたが、「確信犯」や「流れに棹さす」は間違って使っていた。この例の中では、「役不足」だけは本当の意味を知っていたが・・・。いやいや、日本語って難しい。
 しかし、こんな間違いもあるんですよ、みなさん知ってたかな?

 最後に大きく間違えている例。この間違った映画、日本で流行るかなぁ(笑)