e-radアンケートに答えて

先日e-rad(府省共通研究開発管理システム)の使い勝手はどうか,というアンケートがきたので,答えた。
基本,アンケートものには協力するようにしている。
e-radは研究者として,科研費の申請のときだけに使っている。いまのところね。

そこそこがんばっていると思うんだけど,まだまだ使い勝手が悪いので,いろいろ書いておいた。

科研の申請書にあたって,研究者が書くのはどこまでが妥当と思うか,というので,業績とかは自動的に集められてチェックするだけでリスト化されるシステムを作ってほしいとか,予算の枠を引くところでいちいち事務に怒られるのは事務も俺らも時間の無駄だから,オンラインでできるようにしてくれ,とか。
結局我々が書くべきは,研究題目と,組織図と,内容と計画ぐらいで,後はシステム側が作ってくれたら一番いいんだよな。ヒアリングを受けて,事務が予算案とか出してくれたらこんなに楽なことはないのに。ということで,そういうシステムを目指してくれ,と精一杯書いたつもり。

また,e-RadはResearch map(いまやReadと統合されてRead & Researchmapというようだけど)とのデータベースの一元化も進めているようである。これは大変このましい動きで,論文情報の管理なんかも一元化してもらえたら一番いい。
ということで,かつてのエントリ(はてなブックマーク – フリーの論文投稿システム,ReadMeのあり方について – 死んで花咲くデッドボール)に書いたように,科研費番号でログインしたひとが評価ボタンを押すことができる,というシステムを実装してくれ,とも書いておいた。

先日KSPで聞いた話なんだけど,あるノーベル賞級の数学論文は,筆者のWebサイトに書いてあるだけらしい。それを読んでみんながすげえ!って話題になるんだから,それが何よりの査読だよねぇ。

将来,若い人たちに,「昔の科研申請は,予算を自分たちで計算してチマチマかいて,罫線がずれたら事務に怒られる,計算が間違っていたら事務に怒られるってなもんで,大変だったんだよ」とか,「昔公募にエントリーするときは,履歴書や業績一覧を各大学のフォームに合わせて書いて,間違っていたら書類審査で落とされるし,パスした後も学内規定の書類に書き直されるってなことがあったんだよ」とか,「毎年毎年,同じ大学なのに学部,本部で異なるシステムから,毎年業績の更新や研究テーマの更新をさせられてね,大変だったよ」と,笑い話として伝えられる日が来ることを夢見ています。