データマイニング入門を読んだ。豊田ファンとしては出てすぐに読みますよ(笑)
冒頭のデータマイニングとは、という所を読むと、ショックを受けるんだよなぁ。常々、ネイマン−ピアソン流の仮説検定はもう終わりじゃないか、とぼやいてきましたが、最初の一節を読むだけで本当にショックを受けます。ベイズ流のMCMC法と、今回の非線形探索的データ解析法があれば、もう「帰無仮説を5%水準で棄却」とかいうわけのわからん背理法は駄目になるだろうなぁ。早くなって欲しい。心理学における行動主義宣言みたいに、「非決定論宣言」を出すべきだ(笑)
ちなみに、私は社会心理学にいながら、師匠のおかげでニューラルネットについて学んだけど、一般的な心理学コースの学習では、ニューラルネット(モデル)については学ばないんだよな。ましてや、心理統計の流れでは学ばない。残念なことです。
本書の内容はニューラルネット、決定木等々のわかりやすいレビュー。入門書としてとてもよろしい。Rの例がついているのもうれしい。ニューラルネットが簡単にRでできるのはいいなぁ。昔、自分でホップフィールドやコホーネンのプログラムを書いていたのだけど、汎用性の無さにがっかりするしかないからなぁ。久しぶりにNNで遊べそうです!
最高にお薦めの一冊ですが、敢えて欠点を二つ。ダイアローグの二人がいたい(笑)。そして、表紙のわたせせいぞう氏のイラストもいやだ。いずれも、仕方がない所なんですけど!(笑)