マルコフ連鎖モンテカルロ法

マルコフ連鎖モンテカルロ法 (統計ライブラリー)

ということで、理論家の最先端、豊田秀樹編の朝倉シリーズ新刊がでましたよ、っと。
俺、大ファンだな(笑)研究室も、なぜかデスクにはこのシリーズ並べてあるもんな。

MCMCについては、前半のMC(マルコフチェイン)も後半のMC(モンテカルロ)も何となくわかるんだけど、それが統計モデルとひっつくあたりがちょっとわかりかねていたので、この本の最初の三章分ぐらいを読んで、なるほどと納得できました。相変わらず新しいことをわかりやすく語ってくれる。そこにしびれるあこがれる、っと。
ただし、メトロポリス・ヘイスティングスアルゴリズムとか、ギブスサンプラーのところは、理解できませんでした。脳みそバーン!というやつです。ま、ユーザーとしては5章の辺りがわかればいいんだけど。

MCMCという考え方は、しかし、パワー法(固有値解法)とか、場の理論(レヴィン)を思い起こさせるなぁ、とか思いました。私のポジションは、まさにユーザー・理論家の連続体上で、おかしな所にあります(笑)

あと感動したのは、ソフトです。コンピュータの進化というか。Rを全面的に使っていて、Rのプログラムやデータを書店サイトからDLできるようにしてくれているので、やってみたんですけど。Rが早いの!5000サンプルを擬似的に発生させるのに、0秒かかりました。いや、コンマ何秒なんだろうけどね。昔はfor〜nextを5000回も回したら、ただの足し算を繰り返すだけでも、結構時間がかかったモンだけどなぁ。それをRというパッケージの上で!大量の変数(サンプルなのでそれほどすごくもないんだけど(笑))があっても、簡単にやってのけるんだから・・・恐れ入ります。

前にも、何度も書いていると思うけど、「もうRでいいんじゃないか*1

*1:SPSSがこの9月に新しいバージョン17を出し、その名もSPSS statistics 17になるそうです。もうね、アホかと。バカかと。16でjavaインターフェイスにして、バグだらけじゃないか。それをほったらかしにして、次のヤツを買えってか。まだデンドログラムの描画とか、プリンタ制御周辺に、使い物にならない程度のバグが残ってるじゃねーか。早くパッチを当てろ!さもなくば、タダで17にアップグレードさせろ。もちろん直っているという期待込みで言ってますけど。あるいは15にダウングレードさせて欲しい。赴任して、16しかない環境なんて、地獄過ぎます。それにしても、SPSS Statisticsって、重ね言葉じゃないか。Statistical Packages for Social Science Statisticsになるだろが。