「変」を言葉にするということ

変ゼミ(9) (モーニング KC)

変ゼミ(9) (モーニング KC)を読みました。9巻はいつにも増して,深く考えさせられる衝撃的な表現が多かったな。

もう読むのが辛いぐらいド変態の話だけど,自分の認識をこじ開けるために読んでいます。

作者は変態(エロもグロも含めて)の姿を言語化するのに長けている。突飛な発想は学問をする上で必要な要素だけど,ただ突飛なだけでなくてそれを論理的に詰めていく必要がある。この漫画は変態について,その思考プロセスが見事に言語化されている。だから,読んでいると「あ,そういう問いのたてかたもあるのか」ということに気づかされるのです。

まあ漫画なのでモラルとか吹っ飛ばした世界を作れるのが強みなんだろうな。この漫画を読んで考察しているということをこうしてリアルの世界にカミングアウトすることの方が危険をはらんでいるw

 

今回は,ヒロインが「いつ自分の体が男性用にできていると思った?」と訊かれるシーンや,キモオタは他の男性と比較されるのを極端に嫌がるので処女厨になるという論理展開,痴漢冤罪&女性専用車両の話が,特に面白かった。

 

この本を読んで,「私ってちょっと変わっているから」とか言いたがる人は反省してもらいたいw そしてその変わっているとは何か,を言語化するように,一生懸命思索してしてもらいたいものです。