9月31日の日記

学会から帰ってきまして、体力の回復を待って研究に復帰。7月末から8月頭にかけて悩まされていた問題に、再び向き合うのだ。

27日に共同研究者とミーティング予定だったので、資料をまとめたり。しかしやってるうちに、「あれ?これ面白くも何ともないんか?」と不安になったりもする。プログラミングでどうしてもわからないところを聞きに行くのだが、不明点をまとめたりもして。実は俺があってるんじゃない?みたいな気持ちもすこーしあったりしたんだけど。

ミーティング当日。プログラミングの悩みどころについて、手解きを受ける。もうね、ものすごい感動、興奮、面白さ体験ですよ。頭のいい人に面白い話を手解きされるの最高。たとえるなら、ベスコングルメのように汗をかきまくった後の風呂の後のビールとか、裸の美女で埋め尽くされたプールにタキシード姿で飛び込むとか(GS三神の横島くんのセリフより)いったレベルの興奮です。30秒おきに「エウレカ」って言いたくなる気分というか。とにかく最高。そうか、そういうことか、そういう仕組みか、そのアイデアをそこでこう実装するか…!ってね。これ伝わんねぇだろうなw

でもともかく、疑問が氷解したのです。あの人神様かしら。すごいエクスタシー。その場でプログラミング始めたかったけど、そこはグッと堪えて、次のテーマに。

実は、今だからいうけど、研究テーマを選んだ時に「この本のあのモデルは、アレのアレに使える!」という直感があったんですよね。私は自分の才能を、「面白い話の勘所を捕まえるアイデアマン」と思ってるんですが、その才によるとこのモデルは開発者も気づいてないかもしれんけど、とんでもないブレイクスルーの種を秘めてる。で、その話を開発者様に恐々伝えたわけですが…

幸いにも「面白え!」と言ってもらえまして。これがどれだけすごいことかわかりますか。「面白いけどできないモデル」とか、「面白くないけど論文にはなるネタ」とかいろいろありますが、「面白くて何とかなりそう」と言ってもらえたわけで。これは興奮しました。間違ってなかったんやな、と。一緒にやりましょう、楽しいね、といってもらえたこと、推しに喜んでもらえたことが嬉しくて。学問の世界にいることの良さって、これよね。これに尽きるよね。大学人が待遇悪いとか言われますが、それはそれで問題ですが、この業界の価値観は金じゃないんだよ。知的興奮!これに尽きる。みんな必死で、知的興奮が認められる環境を維持しようとしてるだけなんだよ。つまり何が言いたいかというと、一銭の得にもならんアイデアですが、面白いことを面白いと認めてもらえるってことは幸せなんです。多分、社会に還元できるのは私が死ぬ頃ですけど。アカデミアは時間の流れも違うからな(だから実社会でぞんざいに扱っていいわけじゃなくて、むしろ逆)。

ということで、知的謎は解け、知的アイデアは芽が出そう、という幸せな状態に今あります。ちなみに謎が解けたので翌日早速プログラミングで実装したところ、数値がぴったり合うのね。脳汁がでまくりましたよ。で、よく見ると少しずれてるところがあったんですが、それも一晩考えたら答えが出ました。計算精度の問題なんですな、要するに。これはプログラミング的問題。工学的というか、実装にあたっての障壁でした。それも原因がわかれば乗り越えられる。

数式を、プログラミング言語にし、その言語を翻訳して、答え合わせしながら前に進むこの作業…何といったらいいのかわからんけど、楽しいです。創造主の数式とプログラムを見て、読み解く作業は、良質の推理小説、あるいは聖書の翻訳のような。細部にまで神の意思が込められているのです。それを読み解く作業。実は神の過ちを疑ったこともあるが、答えを見ると迷える子羊側の愚かさ、思慮の浅はかさであったという…

おぉ、神よ!(廊下でスプリンターごっこをするんじゃない!by奈良のバスガイドさんfromあ〜る)。

とまぁそういう毎日です。こんなに真面目に研究機関を研究に充ててる研究者ってある?というくらい、毎日の余裕ある時間を研究に没頭させてます。幸せ。

弊害として、どえらい肩こり問題があります。今左後方を振り向けないくらい、肩が痛い。あまりにも痛いので、駅前のマッサージ屋さんに行ってみました。

問診は丁寧なんだけど、体に触ることもなく「ここの筋肉の問題ですね」とか言われて、ハイボルテージ電流治療をしてもらいました。ムムム。その後マッサージ。終わった時は良かったんだけど、半時間もしないうちに元に戻っちゃった。しかも自由診療なので、お値段高いんですよ。会員になると月会費5500円。会員なら一回3千円弱で治療できて、ならなかったら六千円弱。回数券もあるよ、というのでとりあえず回数券に。回数券が使い終わるまでに治らなかったら止める。それでも6回回数券で36,000円…高い買い物やで…。値段が値段だけに、ちゃんと何とかしてもらいたいです。

翌朝(今朝)、よくなってるかと思ったらむしろ悪くなってる感。揉み起こし的なものがあるのか、と思ってますが、とにかくつらい。これではコードが書けぬ。ということでスーパー銭湯に。ぬるめの湯に長く使って治してますが、さてこれで何とかなるかしら。

おもしろプログラミングが待ってるんだから、もってくれよ俺の体!みたいな気分です。

別の話題。最近見たものといえば。

この期間、マッドマックスとジョンウィックを見たり、刑事コロンボのDVD(ディアゴスティーニで買い揃えた)を見直したりしてます。

マッドマックスシリーズは、「ヒャッハー!汚物は消毒だ!」の世界観がいいですな。あれは男の子の一つのゴールですよ。映像やノリが古いのは味として楽しみました。メル・ギブソンはリーサル・ウェポンの方が好き。

ジョン・ウィックは4話完結編まで見ました。あれ見てると、撃たれるとか、車に跳ねられるのは普通なんやな、と間違った感覚になるねwあの防弾スーツが凄いんやろう、というか、フィクションとして「カッコいいやろ」を突き詰めた結果やな。多分1人に最低5発、うち3発はマスクの下の頭部にくらわせて、血飛沫が出て初めて次に行くという、確実にトドメを指すやり方が素敵なフィクションです。映画にはイップ・マンも出てて素敵でしたわ〜。

コロンボはもう、映像的に今時の子には通じないことが多々あるけど、まぁカッコいい。いや、正確には、あれをかっこいいと思ってしまった間違ったオッサンがおる、ということやな。つまり、外見的にカッコイイはずがないんですが、まぁあの癖のあるキャラがすげえ!と子供心に叩き込まれたわけで。ヨレヨレのレインコートが着たいもん、いまだに。毎回楽しく見直してます。パイルD3は名作!と思ってたけど、2枚のドガの絵も良かったなー。