研究員通信3月号(最終号)

これを書いているのは4月1日なので,正確にはもう研究員ではないし3月号ではないんだけど。

 

ということで,ベイズ塾合宿が終わると今度は日本心理学会の数学セミナー。これはオンラインで,講師ではなく運営側として「なんかあったらまずいので待機」ぐらいのポジション。900人近い参加者から有料でイベントを開催できるというのはすごいこと。でも逆にいうと,そんなに数学的基礎がないまま教えてたのかと思うと,まずいなーという気もする。これからも定期的にやるべきだね。そういうことなら本買って嫁・Youtube見てろ,という意見も出るだろうけど,合宿等々で無理矢理にでもその場に居させる,やらせる,というのが結構大事なんだと思う。ノートも取らずに流し見していても身につかないからね。あと,フレンドSの軽い口調が参加者のやる気をブーストしていることは忘れてはならない。教える人・教え方って大事なー。

ちなみにオンライン会議の合間に,院進学者とのミーティングや他学会の会議などを並行して受けたりしている。セミナーはノートPCで。母艦と携帯を駆使して他のミーティングへ。こんな働き方,できればしたくないけど,コロナ以降の技術の一般化の恩恵とも言えるかもしれない。

15・16日は法事で京都へ。息子の希望で第一旭のラーメンを食べる。食べるのに1時間並ぶ。隣の新福菜館は行列が短いが,あちらは新装開店したこと,二階建てでそもそもキャパがでかいことが大きい。第一旭は食券事前購入になったことでスピードアップしているが,それでも席数が少ないのが難点だな。とはいえ,味は最高に美味かった。これこそ醤油ラーメン。これこそ京都の中華そばである。

18日は末っ子の学校面談,19日はオンライン会議と追いコン。実習助手や助教が退職されるので一席,ということでスーツを着ていったら,みんな平服でした。「痩せました?」といわれたのはラッキーだけど,たぶん珍しい衣装のせいです。

そのあとは特に予定のない日。予定はないんだけど,春から増える授業の資料作りが大変だったりする。久しぶりの大規模調査・演習系実験を担当することになり,しかも4月のあたまからやって行かないといけないので,準備時間が短い。

そしてそのタイミングで校正仕事が来た!これはやる気があるんだけど根気が必要な話でもあり,しかも時間が短い。研究員の最後の時期に来て,なぜこんなに追い立てられるように・・・。

そして29-31日はTOTO東富士の研修所で行動計量学会の春セミなのである。因果推論の話は,よくよく考えたら自分では使いそうにないんだけど,知っておかないと教えることもできないので,という感じでお勉強。星野先生の膨大な研究業績やアイデアをシャワーのように浴び続けた。資料のナンバリングが700超えてたりするもんな。すげえよ。数式の展開のところはしっかりと体内に取り込めるように,やり直さないといけないなあ。とりあえず,Pearl流のDAGを書いて条件付き確率,よりもRubin流の半仮想,欠損値推定の文脈のほうが俺にとっては理解しやすいぞ,と思いました。

春セミのいいところは,合宿所で密な関係が作れるところで,今回もポケットラウンジで交流したり。とくに半分以上が企業の人だったりするので,大学の中の世界を相対化できていいよね。初日は星野先生と同部屋だったし,二日目はあちこち歩き回って騒いで回りました。最終日は自室に押し込まれて部屋飲み。おじさんだから普通に部屋に引っ込んだのに,運営が俺の部屋番号をバラしたらしい。それにしても部屋飲みなんて何年ぶりだろうか。

 

さて,ということで31日の夜に帰宅して,ぐっすり寝ました。寝て,起きたら,新年度です。

研究員期間は終わり,カリキュラム委員・カリキュラム委員長を拝命することになり,あと学長に呼ばれたのでなんかプロジェクトが始まりそう。非常勤も増えたし,持ちコマも増えたし,科研費も貰えるし,院生も増える。でも,あまり抱え込む方向で考えないようにしよう。スケジュールが埋まって,やることがあって楽しいな,ぐらいに受け止めるのがいいかもしれない。あるいは新入生にいうように,新環境に慣れるのは数ヶ月かかるんだから,ゆっくりぼちぼちやりましょう,と。

研究員の期間は本当に良かった。膨大な自由時間,好きなだけ本を読んだりプログラム書いたりできたし,それらも特に追い立てられることなく,のんびりと「あーわかんねー」と放り出したりもできた。趣味の本や映画を楽しむ時間もあったし,人生のリフレッシュという気分。リフレッシュできたので,新入社員よろしく「春からがんばります!」ぐらいのノリでいこう。予定の合間に研究ってのは本末転倒な気もするけど,研究のエフォートが下がるのは当然なので,あまり気にせず行こうと思います。

 

とか書いてたら,まだ9時にもなってないのに,次々とTeamsで連絡が来たぜ。これがカリキュラム委員か・・・w

 

ということで,研究員通信おわり。